65歳から75歳ぐらいまでの年寄りを「ヤング.オールド」と呼ぶらしくて私は、既にその年齢を疾うに過ぎているのに、私の担当医は私のことを「ヤングオールド」だと言う。

 癌になっても顔に深刻さがなく、ひょうひょうとしているからであろう。 

 以前格安チケットで「マレーシア」旅行を予約していた。その日が近づいたので恐る恐る担当医に旅行の話を切り出したところ「行っても良い」と許可が出た。

 チケットを予約した時点でこの旅行には、行けないのではないかといういやな予感がした。案の定 その後脳血栓となり、挙句の果てに癌が発見され「癌」の摘出手術の際には、余命いくはくもなしと自らに言い聞かせ旅など考える余裕は無かった。

 そのご本人が、手術後二ヶ月を経過しただけなのに外国旅行に行けると言う。医学の進歩は、凄まじく良い時代に生きたことを感謝しています。