凍結胚移植を推奨 | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

担当医から新鮮胚ではなく凍結胚移植を勧められました。

そのまま戻した方が早く妊娠出来て良さそうなのですが、どうして凍結をするのでしょうか?

また凍結しても胚は問題ないのでしょうか?

 

この様なご質問がありましたのでお答えします。

 

現在日本の多くの施設で、新鮮胚ではなく、凍結胚移植が行われています。

全胚凍結を目指している施設が多くあります。

 

どうして凍結胚移植を行うかというと以下の理由があります。

妊娠率が高くなる

OHSSの発症が予防できる

先に凍結胚を増やしておき、戦略的に移植を行う

 

そして、なんと言っても日本の凍結の技術は正解一であり、この様な細かい作業が非常に優秀です。

この分野では明らかに日本が世界を牽引しています。

10年位前までは凍結のプロトコールは今一つ不安定でしたが、その後日本の企業の技術改良に伴い現在凍結のプロトコールは確立されており、胚へのダメージが出ることは極めて珍しくなりました。