男にもタイムリミットが!?~精子“老化”の新事実~ | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

2/6に放送されたクローズアップ現代からです。


去年、「欧米男性の精子の濃度が40年で半減した」という衝撃の調査結果が発表された。日本人も対岸の火事ではなく、欧州4か国との比較で、精子の数が最も少なかったことが過去に判明している。最新研究でも、新たな精子のリスクが明らかになっている。ある年齢を境に、「受精卵の細胞分裂をさせる力がない」精子が急増する可能性があるというのだ。 WHOによると、不妊の原因は、半数が男性側にあるという。精子の状態を回復させる術はあるのか―。そして、不妊治療を受ける場合は、どのように向き合っていけばよいのか―。不妊治療を経験した俳優の石田純一さん・理子さん夫婦にも話を聞いた。 精子に関する最新事情を伝え、多くの当事者たちへのヒントを探る。


精子の危機! 数が減少 “老化”まで

今、男性の精子に危機が迫っています。去年(2017年)、欧米の男性の精子の数がこの40年で半減したという調査結果が発表され、世界に衝撃が走りました。さらに、最新の研究で精子の新たなリスクも明らかになってきました。ある年齢を境に、見た目は元気でも中身が老化した精子が増加。受精卵に細胞分裂を促す力がなく、不妊の原因になる場合があるというんです。

男性不妊の研究者
「いつまでも男の場合は精子さえいれば子どもができるかといえば、そうはいかない。」

こちらの夫婦も、精子の検査で加齢による衰えを指摘されました。

石田理子さん
「主人(の精子)は運動率が悪くて、奇形率上がって、量が少なくてと、女医さんにビシバシ言われて。」

でも、精子の衰えを夫婦で乗り越えるヒントもあるそうです。最新の研究で明らかになってきた、精子「老化」の新事実。どう向き合えばいいのか考えていきます。

精子が急滅!? 男性に忍び寄る危機

日本人にも、精子の危機は忍び寄っているのか?番組では、検査を希望する20~50代の男性9人に集まってもらいました。専門医の監修のもと、あらかじめ採取してもらった精液を顕微鏡で拡大し、精子の濃度と運動率を測ります。
まずは、将来は子どもがほしいという20代未婚の男性です。

「これが今日の精液の写真なんですけれども、はっきり申しまして、私今まで見た中でいちばん濃度が濃くて、いちばん運動率がいいという。」

WHOによると、自然妊娠するには精液1ミリリットル中に精子が1,500万以上。そのうち活発なものが40%以上いるのが望ましいとされています。この男性は大幅に上回っていました。


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https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4097/