エンブリオスコープで受精の状況や胚の発生を数多く見ていると様々なことに気が付きます。
第一卵割といって最初の細胞分裂は本来であれば均一に2細胞に分かれることが好ましいです。
ただ実際には大きさが不均一に分裂したり、いきなり3細胞や4細胞に分裂する胚もあります。
これらの胚はその後の胚盤胞への到達率も低く、文献的にみると異常な胚である確率が高く妊娠率、出産率も低いことが分かっています。
3日目で8分割グレード1が3個あったとしても、第一分割の状況はそれぞれ異なります。
つまり、3日目で形態良好胚と思える胚でも最初の第一分割にさかのぼり、均一に分割したかどうかを確かめ、均等に分割した胚から優先的に移植を行うことが大切といえます。
Direct Unequal Cleavages: Embryo Developmental Competence, Genetic Constitution and Clinical Outcome
PLoS One. 2016; 11(12): e0166398.