採卵後の不正出血 | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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採卵後に不正出血があり、ピルで調整することも提案されましたが、吐き気などの副作用やその後の卵子の発育も不安です。どのように対処したら良いでしょうか?

 

この様な採卵後の不正出血に関してご質問がありましたのでお答えします。

 

採卵後にはホルモンバランスが乱れるため不正出血や早く生理が来ることは良くあります。

これを防ぐためにはピルを用いることが一般的には良く行われます。

ピルのメリットは、弱いものを短期間用いるのであれば生理周期を整えられ、その後の卵子の発育もさほど影響しなくなります。

 

ただ強め目のピルを長期間用いると副作用が(吐き気も含め)大きくなります。

具体的には不安なとおりで、その後の卵子の発育が悪くなります。

例えばプラノバールなどの強めのピルを3週間用いることはかなり厳しくなります。

 

お勧めとしては採卵後翌日から弱めのピル(ソフィアAなど)を9~12日間程度内服すると、次の周期に遺残卵胞もなく、生理も乱れにくくなり良いかと思います。

ただこの辺りは卵巣機能も見ながら個別に対応すべき点かと思います。