従来の慢性子宮内膜炎の診断は組織学的検査、子宮鏡検査、細菌培養検査でしたが、現在は次世代シーケンサー(NGS)を使用して原因菌そのものを同定して治療するという新しいフェーズに来ています。
従来の組織学的検査では炎症があるかどうかの診断であり原因菌を見てはいません。
細菌培養検査も培養が可能な菌しか検出できていません。
子宮鏡検査も見る医師の判断にゆだねられ診断の客観性がつけにくいケースがあります。
その点、次世代シーケンサー(NGS)の場合、細菌そのものを検出しているため、培養不可能な細菌も同定し、感受性がある抗生剤をピンポイントで使用することが可能になります。
最初から無駄打ちする事なく確実に慢性子宮内膜の治療することが可能になります。
Do microbes in the female reproductive function matter?Fertil Steril. 2018 Aug;110(3):325-326
この次世代シークエンスを用いた検査は、具体的にはALICEにより検査を行うことができ原因菌を特定することができます。
このように技術がかなり進歩しているため、現在行われている慢性子宮内膜の診断、治療は今後大きく見直されるべき時期に来ているのかと思います。