凍結胚を作るか?移植するか? | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

現在43歳で45歳になるまで治療を考えていて、高齢なので移植する前に貯卵したいです。
一番の理由はもし流産をして採卵が半年近くできなくなることで短いチャンスを奪われるのではないかと不安を感じているからです。これから採卵するとき新鮮初期胚移植か凍結初期胚移植のどちらが良いでしょうか?AMHは0.8で、いつも低刺激で1〜2個しか採卵できません。

 

このようなご質問がありましたのでお答えします。

 

先にある程度の凍結胚を作ることは戦略的にとても重要であると思います。

特にAMHが低い場合には閉経が近いため尚更必要なことです。

以前も記事にしましたが流産の問題、二人目の問題、そして今が一番良い卵子が採れることが大きな理由です。

凍結胚を先に作るべき

 

まずは先に凍結胚をある程度凍結しておき、そのあと移植に移ります。

移植に移る場合、最初は凍結胚ではなく新鮮胚を移植してみるのも一つの方法です。

45歳以上の場合には新鮮胚の初期胚を2個移植をトライすることが良いのかと思います。

 

ただこの辺りは子宮内膜の様子や凍結胚のグレード、そして二人の価値観など考慮すべき点が多数あるため一概には言えませんが、主治医の先生に良く相談して、希望を伝えながら慎重に進めることが良いのかと思います。