判定日に値が低い場合 | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

判定日のhCGがとても低い値で、「担当医からはこれはほとんど無理だけどもう一回見ましょう」と言われました。

色々と調べてしまい不安で不安で仕方がありません。低くても生まれたというブログも見つけました。絶対にダメなのでしょうか?

 

この様なご質問がありましたのでお答えします。

 

判定日にhCGの値が低い場合とても心配になるかと思います。

色々調べてしまうこともあるかと思います。

 

教科書的に正常曲線というのがあり、この週数ならこの値が平均と書かれています。

多くの方がその曲線通りに推移して出産します。

そのため医師はそのデータをもとに話をしています。

 

ただもちろん例外があります。

最初の値がもの凄く低くて正直無理だと思う時もありますが、その後突然高くなり正常になり出産するケースもあります。

 

「生まれました」、と分娩報告書が届くと経過を見返しますが、判定日のhCGの値がとても低いケースが結構あります。

その度に「これで生まれるのだから慎重にしなければ」と思います。

 

多くの症例を見ていると、「この値では絶対に不可能です」とは言えなくなります。

遅延着床や、そして理解を超えた生命の神秘というのがあるのだと思います。

 

最初低い場合でも慎重に経過を見ていくことが大切であると言えます。