移植直前に子宮内にHCGを注入すると流産率が有意に低下する | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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以前移植直前に子宮内にhCGを注入すると妊娠率、出産率が有意に高くなることを紹介しました。流産率はどうなるかという質問がありましたのでお答えします。

 

下の表の様にhCG注入群のほうが有意に流産率も低下することが証明されています。

(オッズ比0.57)

この論文のデータとしてはhCG注入群の流産率は12.45% (32/257)、コントロール群の流産率は18.56% (31/167) となりhCGを注入した方が有意に流産率が低下しています。

 

結論

移植直前に子宮内にHCGを注入すると流産率が有意に低下することがわかります。

 2019 Jul;112(1):89-97

Intrauterine injection of human chorionic gonadotropin before embryo transfer can improve in vitro fertilization-embryo transfer outcomes: a meta-analysis of randomized controlled trials