刺激を行いトリガーをかける日にP4が1.5を超えていると内膜が黄体ホルモンに被曝されるので新鮮胚移植を行わず全胚凍結を行いますが、この様な軽度のP4の上昇が胚に対して悪い影響を与えているのかは不安があるところです。
この論文ではまさにその不安を払拭させてくれる内容なので以下に紹介します。
来月号のHuman Reproductionに掲載される内容です。
以下の表を見てみるとPが1.5未満と1.5以上に分けて比較しています。
出産率は29.3% vs 28.2% P 0.773 となり有意差はありません。
つまりP4の上昇は影響を与えていないことがわかります。
この結果から言えることとして
刺激中に黄体ホルモンが上がると胚に対して良くないのではと言う不安が少なからずありましたがその様なことはないと言える良い論文だと思います。特に今はランダムスタートやDuoStimなど黄体期に刺激を行うことが当然の様になっていますので改めてその有用性が確認できると思います。
Is a freeze-all policy the optimal solution to circumvent the effect of late follicular elevated progesterone? A multicentric matched-control retrospective study analysing cumulative live birth rate in 942 non-elective freeze-all cycles