胚盤胞を長期間凍結しておくと成績が悪くなるかどうかを調べている論文がありましたので紹介します。来月以降の発表される論文です。中国からの報告です。
以下の5つの群に分けて成績を比較しています。
グループ1 凍結期間3年未満
グループ2 凍結期間3−4年
グループ3 凍結期間4−5年
グループ4 凍結期間5−6年
グループ5 凍結期間6年以上
こちらは融解した時の生存率です。凍結期間が長くなると融解時の生存率が明らかに低下することがわかります。
6年以上保存すると3年未満の郡と比較して明らかに成績が低下していることもわかります。
ただグループ1、2、3、4ではそのような差は認められていません。
結論として
6年以上という長期間胚盤胞を凍結すると成績に影響することがわかります。
この結果から言えること
この結果は一つの結果として受け止める必要がありますが、中国の山東大学という一つの施設からの結果であり決してこれが全てとは到底言えません。もちろん施設の設備や方法や技術など今の日本と比較すると疑問がありますがこの様な結果を出している施設もあるということは認識しておくことは必要です。特にこの論文はアメリカ生殖医学会の論文に来月以降に掲載される予定の論文なので信憑性はある結果だと言えます。
Fertil Steril! 2022;-:-–-. !2022 by American Society for Reproductive Medicine.
Pregnancy and neonatal outcomes after long-term vitrification of blastocysts among 6,900 patients after their last live birth