予想よりも胚盤胞ができない場合どう考えどうすべき? | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

34歳です。先日初めて採卵しました。10個採卵して全てが受精したので胚盤胞に最低でも半数はなると思っていましたがグレードは4AAと4BAが2個と良好なものの3個しか胚盤胞になりませんでした。どうしたら良いのか、何が悪いのか、できることはないのか不安で仕方がないです。

 

この様なご質問がありましたのでお答えします。

 

予想よりも凍結した胚盤胞が少ない場合には何か原因があるのではと自分やパートナーに原因を求めるのはよくあることであると思います。少しでも良い結果になるようにと思うのは当然だと思います。

ただ3個でもグレードが良い胚盤胞ができればそれで良いと考えた方が好ましく

前向きに考えることこそが妊娠には必要です。

34歳でこのグレードなら生まれる可能性はかなり高くなります。

今回の結果で一人生まれるのであれば素晴らしい結果だと言えます。

10個育てて10個取れて10個受精して10個胚盤胞になるなど34歳ではあり得ません。

 

あまり高いハードルを立てて完璧に目指そうとすると気持ちが続くかなくなります。

多くの方を見ていて思いますが順調に卒業される方は楽観的な方が多くいます。

 

目的は一人の健康な子供を産むことであり、目的を見失わず完璧を求めず心に余裕を持ちながら治療することが良い結果につながるのだと思います。