人間には、他の生物にはない特徴があるのです。
それは、「欲望」という働きであり、そして人の欲望には限りがないのであります。
向上心、闘争心、征服欲、所有欲などであります。
他の生物は腹が満ちればそれ以上欲しがらないが、人間は使い切れない程の金子を貯めようとしたり、限りなく強くなろうとしたり、更なる権力を手中に収めたりすることに躍起になってしまうのです。
何故だろうか?
それは何かを恐れているから。
常に何かに怯えているのだ。
果して何を恐れているのだろうか?
「死」か?
否!
「人智を超えた」何ものかにである!
心の中で否定しても、霊魂はその何ものかを識っているのだ!
だからこの欲望は尽きることが無いのであります!
然し、真実を知れば
即ち神(理)を知れば、一瞬でそれまでの恐怖心は自分の中から消えていきます。
それは自我という、ちっぽけで落ち着かない魂の奥底に、真の自我が光輝燦然として存在している事を理解するからです。
これが「真我」というものなのです。
ここに至った者達は、既に欲望や恐怖心と云ったものに流されたり縛られることはない。
真我こそが真実の自己で在るのだから!