1年近く積み本にしてたものを引っ張り出してきて読みました。




茅島氏の優雅な生活〈1〉 (幻冬舎ルチル文庫)/遠野 春日



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茅島氏の優雅な生活〈2〉 (幻冬舎ルチル文庫)/遠野 春日



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茅島氏の優雅な生活〈3〉 (幻冬舎ルチル文庫)/遠野 春日



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最初は、書店に平積みになってた


日高ショーコさんの美麗な表紙に釣られて買ったんですが


他の積み本を崩すのが忙しくて積みっぱになってしまったんですよね~。




それが、今度


この作品のコミック版(絵は麻々原絵里依さん)の続編が発売になる、と聞いて


この機会に読むか!と引っ張り出してきたのですが。。。






全体的には、大きな事件とかシリアスな展開とかはないのに


終始萌え萌えしながら読ませて頂きました。












桁外れの資産家だが孤独な青年・茅島氏の心を初めて捉えたのは庭師の「彼」。


嵐の夜、突然アパートに押しかけてきて告白する茅島氏に


つい意地悪をしてしまう庭師だが


世俗にまみれない茅島氏の素直さに次第に惹かれてゆく。


美しいイングリッシュガーデンに囲まれたお屋敷を舞台に


庭師×主人の恋を描く人気作。


(1巻あらすじより)








主人公である茅島氏は


高校生の時に不慮の事故で両親をなくしたものの


莫大な保険金と莫大な遺産、広大なお屋敷を引き継いで


若干17歳で、華族の血を引く茅島家の当主となったんですが


天涯孤独の身。


生まれながらに貴族だったために浮世離れしてて


ひと言で言えば「変人」って感じなんです。




そんな彼が生まれて初めて恋をしたのが


屋敷にある広大なイングリッシュガーデンの庭師をしている男。




いわゆる「身分違いの恋」というくくりになりそうな設定ですが


そんなドロドロしたものは一切ないのがこのお話のいいところかもしれません。




日がな一日、紅茶を嗜みながら広大な庭を眺めて過ごしたり


時には、政財界や大使館主催のパーティーに出席したり、と


傍から見たらなんて羨ましいご身分!って感じですが


そんな茅島氏の根っこにある孤独が


押し付けがましくなくさらっと描かれている部分もあって


そのバランスがちょうどいい感じです。




一方の庭師の「男」も


最初は茅島氏に対する態度もぞんざいだったりるすのですが


茅島氏の持つ独特の雰囲気と


普段の彼のストイックなイメージとは裏腹の夜の姿や態度


そして何よりもすべてにおいてストレートな性質にどんどん惹かれていくのが良くわかって


とても自然に2人の距離が縮まっていくのを感じ取る事が出来ます。




こんな調子で、2巻も3巻もひと言で言えば「甘々」なんですが


それが全然しつこくない甘さ(内容はゲロ甘なのに)に感じられるのは


読者の視点が、どちらかといえば


メイン2人というより、彼らの周りにいるさまざまな人たち、


例えば、屋敷の古参の執事・波多野だったり


茅島氏の秘書兼友人の小泉の視点に近いからではないかと思います。




彼らは、当主である茅島氏のことを何よりも大事に思っていて


天涯孤独で自分の意思で何かしようとすることのなかった氏が


なんであれ(それが対男への恋慕であってもw)自分から行動を起こして


それによって変わっていく姿を喜ばしい気持ちで見守っているので


「甘い」っていうより「微笑ましい」という感じが読者もするのかも。。。




肩肘張らずに、さらっと読めて


しかも内容は甘く、きっちりエロく、しかも見事なまでのファンタジーというこのシリーズ。




機会があればぜひ読んでみてください。




あ。日高さんのイラストの数々も素敵過ぎます。










そして、こちらも是非!と薦められたのが↓




茅島氏の優雅な生活 (花音コミックス)/麻々原 絵里依



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これは、文庫1巻と同じ内容のコミックス化なんですが


原作よりも、茅島氏が3割増しくらい可愛いですw




日高さんのイラストに惹かれて手にした作品ですが


麻々原さんの絵も、なかなか原作の雰囲気をうまく表わしていて良かったです。




次に出る続編も


文庫2巻と同じ内容の「英国旅行編」らしいので


こちらも買って読みたいと思います。






※あれ?そう言えば


最後までこの庭師の男の名前が出て来なかったなぁ、名字さえもw


でも全く違和感はなかったかも。。。