捜査報告書(追記あり) | 『Go ahead,Make my day ! 』

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【オリジナルのハードボイルド小説(?)と創作に関する無駄口。ときどき音楽についても】

 


 

 

えー、ウダウダ言いつつも何とか更新している拙作「Left Alone」なのですが。

そろそろ前半最大のヤマ場に差し掛かろうとしているのもあって、わたしの作品に付き物の「物語のねじれ」が起こり始めております。要するに「それまでの展開の前提条件が崩れ始める」という、前作でも使った手なのですが。

イタズラにプロットを複雑にすることは分かってるんですが、好きなんですよね、コレ……。

読者さまがちゃんとご理解いただけているのか、一抹の不安を拭いきれない今日この頃です。


さて、本日はそんな小説を書き進めるでもなく、ちょっと調べもの(というか、捜しもの)をしておりまして。それが表題にあります「捜査報告書」のサンプル。


警察で使われている書式類は「司法警察職員捜査書類基本書式例」というもので定められております。

もっともこれは送検後には検察庁が裁判で使う(または内容を転記する)関係からか、フォームの作成は警察庁ではなく検察庁なのですが。それとは別に、各県警で付随的に使われる書式というのがいくつかあるらしいですね。

で、肝心の捜査報告書の書式なんですが、何故か、この中にはありませんでした。

調べてみると、どうやら捜査報告書(正確には犯罪事実捜査報告書/犯罪事実現認報告書)はフリー・フォーマットというか、コレといった決まった書式はないようなのですね。決まっていることと言えばA4横書きの罫紙を使うことと、冒頭部分の書式(表題とか誰宛に書くとか作成者の肩書きの書き方とか。見つかったサンプル(しかも一応本物)は昔の縦書きバージョンでしたが、たぶん変わってないでしょう)くらいのようで。手書きとワープロ打ちはどっちでもいいようです(ワープロ打ちの場合は罫線は省略可)。

できれば様式が縦書きから現行の横書きに変わって以降の実物、またはサンプルが見たかったのですが、さすがにネット上にはありませんでした。


ちなみにコレ、別にストーリー上で重要なアイテムというわけでもないし、そんなことを端折って描写してもどうってことはないのですが、こういうのはディテール命(笑)のわたしとしては拘りどころなわけでして……。


というのも、前作の「砕ける月」と比べると「Left Alone」は一般論からの推測(主にドラッグ関連)や、ほぼ100パーセント想像(地方におけるモデル事情)という部分が多いので、調べれば何とかなることはちゃんと調べてから書かないとな~、と思うのですよね。

 

ところで本日の調査では副産物がいくつかあるのですが、まずはこれ。


sousakenkyu

捜査研究/東京法令出版


こんな雑誌(?)があるんですね~。

詳しくはリンク先のホームページを見ていただきたいのですが、なかなかの内容のようです。執筆陣も錚々たる面々ですね。ただ、その中におひとり「元警視総監・エッセイスト」という肩書きの方がいらして、思わず笑ってしまったのですが。


他にもこんなのが。
 
sugopita

 

すごピタ!&捜査書類テンプレート集/シンセイソフト(真正書籍)


これ、もともとは「すごピタ! 」という一般用のDTPソフトらしいんですが、それに捜査書類のテンプレート集をセットにしたものだそうです。

あってもおかしくはないんでしょうが(というか、ないと困るだろうな……)コレ、何故か一般の人でも買えるんですよね。まあ、よほどの警察マニア(?)じゃないと買わないでしょうけど。

リンク先のページの収録書式一覧(上記の司法警察職員捜査書類基本書式例に対応。一部に抜けがあるようですが……)というところを見ると、いかに警察が書類仕事の多いところであるかがよく分かりますね。基本的に警察の仕事はすべて法律に基づいていますので、何をするにもその都度、手続きが必要になりますし、一般企業と違って勝手に省略もできませんから仕方がないのでしょうけど。

他にもこの会社、いろんな警察用のソフトを出してるそうで、眺めているだけでもなかなか笑えます。個人的には特に「刑事サポート資料集 」というのが見てみたいですね。


さて、他にもいろいろとネタになりそうな発見があったのですが、長くなるので今回はこのくらいで。

次は「Left Alone」第50回(ああ、ついに大台突破……)にてお会いしましょう~!


(ちなみに画像は書庫サイトのトップ画像の加工前バージョンです。こうやって見ると、オールド・ファッションド・グラスというのは本当に美しいですね……)

 

(6/12 追記)

えーっと、シンセイソフトの商品については、やっぱり一般への販売はないようですね。

注文フォームのところにしか書いてないもんで、記事を書いたときには気づきませんでした。該当箇所には訂正線を入れさせて頂いております。

思わぬダウトを出してしまいまして、誠に申し訳ありません……。