よし、提案その③だね?
恥ずかしいけど、明日は丁度、敦賀くんに逢うし、やってみるよ!
ーその翌日ー
<注意!ここからは蓮視線。>
カインとしての仕事が終わって、『敦賀蓮』に戻った後だった。
「あ・・・あの、敦賀さん。」
いつもの最上さんに戻った彼女が、なにやらモジモジして、俺に近づいてくる。
「どうしたの、最上さん。」
「あ・・・あの・・・す、少し、しゃがんでもらえますか?」
「え?どうして?」
なんで、しゃがむんだ?
俺が首をかしげて聞くと、彼女は急に涙を目元にうかべだしたから、
「も、最上さん!?」
「や、やっぱりいいです!!失礼します!!」
「ま、まって、最上さん!!しゃがむから!」
かなり慌てた俺は彼女をとめる。
「本当ですか?」
若干なきながら、彼女は俺のところに戻ってきた。
「うん、ほら?しゃがんだよ。」
言われたとおり、俺はしゃがんで見せる。
それをみた彼女は、なぜか、恥ずかしそうにすると、
俺にさらに近づいて、俺の肩に手を置いた。
「も・・・最上さん?」
「あ・・・あの・・・目、閉じてもらえませんか・・・?」
「え・・・?」
「と、閉じたくないなら、閉じなくてもいいですから・・・っ。」
最上さんは、そう言うけど、今にも泣きたそうな顔をするから、
「いや、閉じるよ。」
言われたままに、目を閉じた。
しかし、なんなんだ?
なんで、急にこんなこと・・・え?
考え事していたら、突然、頬に柔らかい感触がして、思わず目を開けて、彼女を見ると
最上さんは顔を真っ赤にしていて、
「きょ、今日はお疲れ様でした!!」
いつものように綺麗な姿勢で頭を上げると逃げるように俺から去っていく。
「っっ~~~!!」
彼女の行動に俺は全てを悟ってしまって、思わず口元を手で覆う。
やばい・・・絶対、俺ニヤけてる・・・・。
さっきの感触は、間違いなく、彼女の唇の感触。
つまり、最上さんにキスされた。
ほっぺだけど。
まぁ・・・それでも、彼女はすごく恥ずかしかっただろうに・・・。
俺がそうしたときの反応がああだったから・・・。
「おい、蓮。」
「!!?」
社長の声に、俺は我に返って、彼を見ると、
「・・・っ。」
やっぱり、嫌な笑いをしてる社長がいた。
「きょ・・・今日はお疲れ様でした。ミス・ウッズにもそう言ってください。」
「あ・・・!?ちょ、まって!」
このままいると、社長はいやなことを言ってきそうだから、
さっきの最上さん如く、彼から急いで去った。
ー結果ー
あ~~恥ずかしかった~~すごく恥ずかしかったよ~~!!
ートキメかせることはできたが、本人は知らないし、それどころじゃないー