書き連ね、ですが大抵つまらないし長いです | 日々、自分らしく!

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基本的にうるさい奴が綴るブログです                                                       日々の小さなことなども聞いて行ってくれる方はどうぞ。





そういえば、恩田陸さんが女性なのか男性なのかって

考えたことなかったなぁ。



中世的なイメージを持ってるわけではなかったです。

名前からしてこっち、みたいな無意識の内の認識もなかったし

女性のように感じる時も、男性のように感じる時もあった。

・・・んや、どちらかっつーと女性っぽい像を浮かべてたかなぁ・・・

本当にほんのりだけど。和紙にぼんやり透けて見えてるみたいな。

更にそれが意識の片隅にあって、認識はしてないけど見えてはいるような。

よくわかんないけどそんな感じで思ってたかも。



んで、女性だと知った今、

女性ぽい像を抱いてたかもしれないにも関わらず

女性であったことに少し驚いてるという

もっとわけのわからん自分がいてるわけですが。



・・・まぁ本当にどうでもいい話ですけど。


いつも自分でも考えないようなことを思いつくと、書き留めるか

なんか誰かに伝えるかしたくなっちゃうんですよね。





最近、恩田陸さんの「不連続の世界」って本を読みました。

友達から借りまして。ハードカバーの短編集です。

そんでその表紙の「恩田陸」つー文字を眺めてたら

一番↑の考えに至ったわけですが。





内容としては、多聞さんがとても魅力的な人でした。

初っ端から内容じゃねえ。

最初の話に出てきた田代さんも結構好きだ。


おもしれぇなぁ。恩田さんが書く人たちって全員、聡明に見える。

・・・うーん。ちょっとニュアンスが違うかも。

なんつーか、キャラが確立されてちゃんと脳裏に浮かぶんです。

全員聡明に見えるなんてのは私の観察眼がしょぼすぎるだけ

かもしれませんが(笑)


「悪魔を憐れむ歌」に出てきた神津さんも、セイレンも、

「砂丘ピクニック」の中の科学者アンリも、

夜行列車の中で泣いた多聞でさえ。

全員、よくわからないひとっていうのは確かなんだけど

実態がないわけではなくて・・・意思を持って小説の中で動いてるのを

感じられるから、それがすごいっていうか・・・


言葉が下手くそすぎて駄目だ(笑)成長した自分がこれを見たら、

「かなりテキトーなこと言ってんなぁこいつ」とか思うんだろうなぁ。



あと「幻影キネマ」は怖かった。

ああいう、トラウマとかトラウマによる記憶のすり替えとか、

すごく怖いです。。。

そういや恩田さん、エンドゲームでもぼろぼろの子供を

子犬にすり替えてたような。あれもすごく怖かった。

恩田さん自身もそういうトラウマがあるのか、

あるいはそういうのに恐怖を感じたりするのかな。どうだろう。

”怖い夢を見るのは、実際に怖い体験をした子供だ”っていう一節が

すごく心に残ってます。



最後の話はすごいですね。「夜明けのガスパール」

今まで、暗示だのトリックだの僕の妄想ですがだの言って

他人を(あるいは自分を)納得というか感嘆というかそうさせて

動かしてきたのに

まさか自分がいちばん現実逃避をしていたとは。



でも、最も続きが気になる、もっと奥に踏み込みたいっていう話は

いっちゃん最初のやつだったりする。「木守り男」

あの頃はまだ多聞も若くて、傍にジャンヌも居てって感じだったから

そこからその例の”半年前”に至るまでが知りたかったり。



最初の話と最後の話をつなげてみたりもしてます。



あれ、最初の話のラストで老人が「またな。」って言ったじゃないですか。

言うんですよ。簡潔に言うと私が一番気になってるのはそこでして、

だから最初の話の続きが見たいと言ったんですけど。


そのあたりの描写――老人の顔が骸骨のように豹変するように見えた、

みたいなところから、


多聞が、最後の話(「夜明けのガスパール」)のような状況に置かれたのは


彼がまさしくその骸骨に再会してしまったからなんじゃないかって気がして。


これこそとんだ妄想ですが。だとしたらおもしろいなと。



あと、尾上が言った「奥さんはお前が殺したから」ってのはあれですか。

話を最後まで見ると・・・「お前の中で」、ってことで合ってますかね?


この夜行列車の旅の前日にお父さんは死んでしまって、

それから多聞のお母さんとジャンヌ(奥さん)は多聞の友人らに根回しした

わけですから。この時点でジャンヌは生きてる。

根回しって言い方もおかしいな(笑)


・・・だから話の切り出し方としては良かったのかもしれませんね。

お前がお前の中で殺してるから”見つからない”んだよ、

掴めないで彷徨させてるような錯覚を起こしてるだけなんだよ、って

暗に伝えたかったんだろうと思います。


でも良いラストでした。あれはあれで、さぬきうどん食って帰るまでの

4人も見てみたいですね(笑)


いつか絶対「月の裏側」読もう。






あと、重松清さんの「十字架」って本も読みました。


これは理科室の落し物の中にあって、もったいねーって思って、でも

貰うほどでもないから理科の先生に「借りていいですか?」って聞いたら

「いいんじゃない」って言ってくれたので読んだものです。


なんかことごとく貧乏くせー、私(笑)

まぁ、あったから読んじゃおう的な・・・半分衝動なのですが。


これは別に、好きな話には分類されないな、っていう。

そういう感想が浮かびました。

ただ、最後あたりの、小百合からの手紙の描写ですごいグッときた。

言葉通りグッときた。涙は出なかったけど、なんか目頭も胸も熱かった。

熱血かおいこれは。いや違いますけど。

「いつかどこかで、お互いたくましくなった背中でまた~」っていうね。

なんか、あのときに初めてサユは、一瞬だけ、一瞬だけでも

枷をはずすことを許されたんじゃないかなと。

忘れることは許されないかもしれないけど、そうだといいなぁと思います。







***







以上、感想(?)おわりー。





今週ももう終わりですが、水曜日が休みでとても嬉しかったですね。

わたくしは水曜日は母とひっさびさのカラオケに行って参りました。

どれくらいぶりだろ?

とにかくフリータイムで5~6時間は居ました。楽しかった。


はやく冬休みなんねぇかな!それまでにやること沢山だけど!!