不意に(でもなくなりつつある?)マジメな話。
前々回記事で・・・
そもそも「理解の増進」って、政府や地方公共団体、事業主や学校が、例えば、LGBTっていうのはカクカク・シカジカなり、と教えたりすることなんでしょうか。
・・・といった素朴な疑問を書いたりなんかしたのですけれども。
〈教育現場が大変なんだと思います。埼玉の教育委員会の配布物をみてゾッとします〉というコメントを頂きまして。
ひとまず〈何となく想像はできますが〜〜〜〉と返信した後、ちょっと調べてみたところ、pdfリンクのあるサイトが割と簡単に見つかりました。
県では、全ての人があらゆる場において性の多様性を尊重され、安心して生活できる社会づくりを進めています。
県教育委員会では、児童生徒の教育上及び人権教育上の配慮として、性は多様なものであるという視点を大切にし、性の多様性を尊重した教育を推進しています。
というリードがあり、各種リーフレットが揃っています。
以下、そちらからの引用。
感じ方は人それぞれだと思いますが、Daddy さん的に「お、おおぅ」と思ったところを特記しつつ、ご紹介します。
まず、小学校5・6年生版から。
児童生徒用リーフレット(小学校5・6年生版)(PDF:10,188KB)
う〜ん、こういうのって、違和感は確かにあるのに、一般論として間違っているわけではなく、どこがダメと指摘するのは非常に難しいという・・・
けれど根本的なところで、
これ小学生対象なんですよね? オマセさんも、オクテさんもいますよね?
なのに、それこそ「みんな」を同じ枠に入れて、同じように教えるんでしょうか?
・・・という疑問は拭えません。
良かれ、と思って先回りをするのは、えてして自己満足の危険を孕むものですが、例えば3ページ目、
✕「好きな男の子(女の子)は?」など、異性愛を前提にたずねる。
○「好きな人はいる?」などのようにたずねる。
・・・いやいや「好きな人はいる?」にしたって、誰でも(いつかは)「好き」な人ができるもの、ということを前提にしていませんか、って話で。
「好き」の何たるかでさえ、分かったり分からなかったり(だと思う)な小学生を相手に、一体何を「理解」させようと言うんでしょう。
次に、中学・高校生版です。
児童生徒用リーフレット(中学・高校生版)(PDF:5,139KB)
中学・高校生ともなれば、まあ、知っているに越したことはない、とは思います。
ただ、この程度のことを知ったからと言って、それでLGBTを「理解」しているつもりなってしまっては、それこそ間違いのもとかなと。
人を「理解する」というのは、そんな簡単なことじゃありません。
というか、思春期は、どこまでも面倒くさいもので、人間関係なんて、死ぬまで面倒くさいもので。
いずれにせよ「一人一人違って当たり前」は「性のあり方」に限らないんで。
そこにだけ注力して「アライ」になろうとか特筆されてもね、と思ったり思わなかったり、です。
最後に、教職員用。
ただでさえ面倒くさい児童・生徒を相手に、さらに厄介事を押し付けられるようで、ホントお気の毒です。
「時に生命にも関わります」とまで書いてありますし。
それこそ、何かあった日には、それもこれも「教師の指導不足」にされてしまうのでしょうか。
もう「上手くやってください」としか言いようがありません。
件の「LGBT理解増進法」は、学校の役割として、ここで紹介したようなことを教えてね、としているわけで。
性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律 概要
今後、全国の都道府県・市町村教育委員会が同じようなものをつくっていくことになると予想されるわけで、何だろうなあ、です。
正直なところ、この流れを前向きに受け取るのは難しい、かな。
ちなみに、学校における「教育・啓発」は「家庭及び地域住民その他の関係者の協力を得つつ」行うことにもなっていまして。
埼玉県のサイトには、保護者向けの動画も上がってます。
この動画は全ての保護者の方を対象としています。
動画を通じて、性の多様性についての理解を深めることで、全ての児童生徒が安心して学校生活を送ることができる環境づくりを推進することを目的としています。
そこそこ長さで6本。
こちらは、その内の1本。当事者2方が出ています。
これまた「うん、まあ、それはそうなんでしょうけれども」という感じなんですが、皆さんは、どう思われますでしょうか?
こんな大会があるのですね。
(中日新聞7/31-1面)
観る方も、普通に(!)楽しみましょう。「一生懸命プレーする」に、障害者も健常者もないですから。
※第5回 世界身体障害者野球大会特設ページ