今朝、お味噌汁を作りながらふと思い出した義母のこと。
同居していた頃ニラを手渡されて、
「しんのみにすりゃいいが~」
???
私、たいていの方言は理解できる自信がありますが、
どうにも夫の実家の言葉だけはわかりませんでした。
「しんのみって何?」と夫に聞くも、夫でさえも聞いたことがないと言う。
迷って迷って、やっとわかったのが「汁の実(味噌汁の具)」って事だった。
他にも、
どうぎればち、
はんごがいい、
きやしー、
等々。
その地域の人たちにも通じない、義母とその家族だけで変換した一族語みたいなものがとにかく多い。
方言ならどうにか理解も出来るけど、ほんとに一族語。
息子が成長して服が小さくなったので、
「あら、つんつるてんになっちゃったね~」と言うと、
夫の家族そろって
「つんつるてんって変なこと言うな、そりゃ方言やろ?正しくはどうぎればちって言うったい」
と爆笑される。
夫の実家ではどうぎればちが標準語だと思っているのだった。
義父が、
「はんごがいい」を連発するので、聞いてみると
「はんごがいいってことたい」と言われる。
どうやら「具合がいい、ちょうどいい」って事らしかった。
※義父の解説では、
米を炊くなら飯盒が美味しい、飯盒がいい→「はんごがいい」なんだそうだ。
それなら「かまがいい」は最上級にいいことなのか?(笑)
どこからそんな言葉が出て来たのか?
他にも夫実家独特の造語がたくさんある。
これを理解できるまで、どんだけ頭の悪い嫁扱いされたことか(笑)
理解できない言葉の中で同居していて、
「言ってることがわから~ん」と本気で号泣したこともあった。
夫を始め実家はみんな、言葉があまり達者ではない。
口下手と言うか、頑なに人と話をしたがらない。
小さい頃からしゃべらないので、大人になっても声の通りが悪く、
そのため、飲食店で注文しても一度で聞き取ってもらえることが少ないし、
一度で通じたと思ったときは違うものが来たりする。
それでますます一族で通じるような造語が多くなるのかは不明だけど、
英語の方がまだ理解できたってくらいだった。
だってね、
10代の頃、夫が「実は俺の家族ってカッパなんだ」と言った時、
私、少し信じたもん!
で、先日の休みの日、
やはり夫の言葉が聞き取りにくいので、2度、3度と聞き返していると、
言葉に自信がないために最後の方をきちんと発音してないの。
「あのさ、○○ってそんなに#&)$#'?」
特にプライドの高い義姉などは独特な言葉で育ってきたために、
友人と話していて自分の言葉を笑われることで殻にこもるようになったのかも知れないとさえ思う。
夫の実家では、今でも、
カメラは「写真機」、
ヨットは「帆掛け船」、
ヘルメットは「鉄かぶと」
もしかしたら、実家へ続く道はタイムマシンになってるのかも知れない
やっぱり夫の実家はワンダーランドだわ。