エピローグ ～ 麦の唄 ～
卒業文集
「 宇宙の ・ 地球の ・ 日本の ・ そして私 」
「・・・広い。」
はじめて世界地図を見た時の、それが私の素直な感想でした。
そして、太陽系の事、銀河系の事を勉強し、この宇宙の果てしない広さを知りました。
それ以来私は、つらい事があった時も、「この小さな日本の中にいる、こんな小さな私のつらさなんて、地球の、いや宇宙の中ではちっぽけなものなんだ。」…そう思うようになりました。
また、自分が努力して出来るようになった事、それは「確かに小さな事かもしれないけれど」、この大きな宇宙の中にある、広い地球の中の、この日本の中で起きている、「一つの確かな変化なんだ。」そう思えるようになりました。
こんなふうに宇宙の事、地球の事、そして自分の事を見るようになってから、私は、私自身がいかに恵まれているかという、その事を強く感じるようになりました。
例えば食べ物にも困る事がなく、素晴らしい教育も受けられ、病気の時も、ちゃんとした医療を受けられる、そういった事などです。
その一方で、この広い世界には、明日の食べ物が無い、十分な教育が受けられない、まともな医療が受けられない、そういった本当に大変な悩みや苦しみを持っている人が、信じられない位多くいる、その事も知りました。
この世界は決してみんなに平等には出来ていない。
そんな事を考えて、なんだか今の自分をうしろめたく感じたり、悩んだりした事もありました。
今、この瞬間にも、いったい何人の人が十分な医療を受けられず死んでいくのだろうか…。
そう思うと、とても苦しくて、むなしくて、自分自身の無力さが、本当に悔しくなります。
私には夢があります。
医師になるという夢です。
医師になり、そして満足に医療を受けられない人達の為に働きたい、そう思っています。
だから、もうこれからは悩むのではなく、その夢をかなえる為に努力をしたいと思います。
この世界の困っている人たちを、いつか１人でも多く助けられるように・・・。
そして、まだ自分が知らない世界の色々な事を、今よりもっともっと知るために・・・。
これからも私は、頑張って勉強していこうと思います。
広い宇宙の中、地球という星、日本という国にいる小さな存在の「私」でも…。
誰かの為に出来る事が、きっとある。
いつか、そんな日が来る。
そう信じて、これからも頑張っていきます。
- - - （誤字・脱字・細かな言い回し等一部勝手に修正
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娘よ・・・。
良く書けてる・・・良く書けてるけど・・・。
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・・・それは、とっても大変で・・・、そしてとっても危険な、茨の道なんだぞ・・・。
・・・思わずそう言いたくなる気持ちを、渾身の力でこらえる。
今の今まで…。
私は娘の先回りをしては、小石を拾い、道をならし…、
娘が躓かないよう、ケガをしないようにと、過保護に育ててきました。
しかし…。
麦は泣き 麦は咲き 明日へ育っていく
あんなに小さかった麦の苗は、いまでは見違えるように大きくたくましくなりました。
そしていつの日か風に乗り、遠くの大地へと旅立っていくのかもしれません。
なつかしい人々 なつかしい風景
そのすべてと離れても あなたと歩きたい
そんなあなたの成長が、とてもうれしくて、そしてなんだかさみしくて。
それでも決して、悲しいわけじゃない。
空よ風よ聞かせてよ 私は誰に似てるだろう
生まれた国 育つ国 愛する人の国
たとえ遠くに離れても、
ともに泣き、笑い過ごしたこの日々は、
きっと、色褪せはしないから。
「そこを超えておいで」
「くじけないでおいで」
どんなときも届いてくる 未来の故郷から
だから、あなたの行く道を、
そっと励まし見届けよう。
あなたが育ったこの場所で。
麦は泣き 麦は咲き 明日へ育っていく
麦は泣き 麦は咲き 明日へ育っていく・・
娘は・・・
・・・もう私のお節介からは、卒業の時期なのかもしれません。
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「パパ～この蓋あけてぇ～。
」
「・ ・ ・」
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「あ～背中カユっ
、パパッ
、背中掻いてっ
」
「・ ・ ・ ・ ・ 。」
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「もう少し後になるかもしれませんが…。」
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・・・そして私自身も、卒業する節目が来たようです。
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単なる備忘録と、様々な不安や愚痴を、たらたらと書いていたあの日から、約３年。
不定期とはいえ、３日坊主のこの私が…よくもまぁ、ここまで続けられたもんだと思います。
私の至らない事から、様々な方にご迷惑をかけた事もたくさんありました。
辞めようと思った事は何度もありましたが、今は完走出来て本当によかったと思います。
これもひとえに、いつも色々なアドバイスを下さった、心優しき先輩の方々。
あたたかいコメントやメッセージを下さった、同志の皆様方。
そっと見守ってくださっていた、多くの読者様方。
皆さまのおかげだと、本当に感謝の気持ちで一杯です。
３年の間綴ってまいりました、私たち親子の中学受験にまつわる葛藤、苦闘の記録・・・そして成長の物語・・・「麦の唄」。
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ひとまずこれにて、幕を下ろしたい思います。
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皆々様、今まで本当に本当に、ありがとうございました。
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