トロイラスとクレシダを観る予定or観たけどトロイ戦争のこと全然知らないな~、とおっしゃるアナタ!


トロクレの復習をしつつWEBをいろいろ探していたら、とてもわかりやすいサイトを発見しました。


http://www2a.biglobe.ne.jp/~haruki/homepage/lego/story0/greek07.html


レゴブロックを使ってトロイ戦争の物語を説明しております。


これを観たらトロクレがパリスの活躍(?)部分をバッサリ切ってるのがよくわかります。

くっそぅ~、シェイクスピアめ~!!!!!笑。


面白いので一度見てみてください。

「トロイラスとクレシダ」のバックステージツアーに行ってきました。

メモを取らずに覚えたものなので細かい部分、言い回しは自信ありません。

だいたいこんな雰囲気かな……というくらいで読んでいただければと思います。



【ネタバレ要素がありますのでまだ観劇されていない方はご注意ください】




ファンファーレと共に長田くん登場。

「ぱとろくるる…パトロクルス役のおさ、長田成哉です。(カミカミ) 布一枚のヤツとコレ(甲冑姿)と迷いましたが恥ずかしいのでコレにしました。僕は舞台初めてで皆さんと同じように知らないことばかりで、暗いところでみんなどうやって動くんだろうとかぶつからないのかとか思ってたんですが、皆さんもこれから舞台上がってご覧になって色々知りたいことがあればドンドン質問して色んなとこを見ていってください」


A班B班にわかれ、A班は助監、B班は監督が担当。私はB班白石さんチームに。


「トロイがあったトルコにはこんな風にひまわり畑が広がっていた、現に今もこういう風景が見られるらしい」と蜷川さんが言ってこのセットに決まった。


発注した花は高さがないので一つ一つ手作業で長い茎を作った。芝居の中で掻き分けたりするのがわかっていたので茎は柔らかい素材にした 。触ってみると表面はフワフワしていて簡単に折れ曲がるようになっている。


舞台上のひまわりは350本。所々枯れたひまわりとして使われている黒いひまわりがある。

実は稽古場では黒いヒマワリのみだったのだが、劇場入りしてセットを組んだ時に誰かが急に「違うな」と言い出して一晩で作り替えたとか。黒いヒマワリは手で染めたもの。黄色いのが元々の色らしい。


黒いひまわりから黄色いひまわりに変えた理由。

白石さん個人の見解ですが、と前置きした上で「シェークスピア劇は根底に権力争いというものがある。そういう暗いテーマに黒のひまわりを重ねると印象が重くなりすぎるから止めたのではないか。また、人間の争い関係なく自然は変わらず存在するという意味もあって自然の色に戻したんだと思う」とのこと。

確かに権力争いや戦争が行われている中で咲いているひまわりはいい対比になっていると思った。


壁面やドアの色も実はもっと濃い灰色だったが誰かが「違うな」と言ったので一晩で塗り直したとか。壁面はかなりの広さですが一晩で仕上げたんですか?と聞くと「翌日には役者さんの稽古があるから一晩で仕上げている」とのこと。凄いです。

いつも決まってくるのが遅いので舞台装置の発注ギリギリ、今回は8/2 発注、搬入は8/9だった。


ひまわりはワンセット6本、前列3本後列3本。鋼鉄の土台を作って立たせている。

ただ立たせているだけでは自然に見えないのでできるだけ自然に見えるよう根元に草を生やして工夫してみた。一本だけ鋼鉄の軸に茎をくくりつけたひまわりがある。ここを持って(引きずって)配置転換している。


ひまわりのセットは場面場面によって置かれる場所が違う。鋼鉄の土台に数字が書かれてあり、蓄光テープのバミリにも数字が書いてあるのだが一ヶ所に3つくらい数字が貼ってある。

どういうタイミングでどう配置するのかは裏方さんが覚えて配置してるとのこと。あんなに素早くこんな複雑なことができるのかと驚いた。


(舞台上は最後のシーンの状態)上手へ移動。

上手は結構広い。

中央にあった高い段のセットの半分が置かれていた。もう半分は下手にある。

一番奥に衣装替えスペースがある。


上手入ってすぐに武器のラックがあり盾と剣が吊ってあった。(バックステージツアー用か?)

パリスの弓もかけてあった。

弓に触りたいミーハー心を押さえつつ、武器ラックに掛けてあった剣を持たせてもらう。

柔らかい鉄で作っているらしい。傷がつきやすく、よくみると傷がたくさんついている。当たりが悪いと折れることもあるそう。

持つとズシリと重い。2~3キロくらいか?殺陣をしている時にヘタをすると指を骨折したりするらしい。

今回は今のところ怪我はないとのこと。


上手の壁面セットはユニットバスの扉のように三枚に折り畳まれて収納されていた。取っ手を持って引っ張ると壁が登場する。動かないように下にストッパー(足で押すと止まるしくみ)がついている。

上段セットに上らせてもらう。階段の一段一段が通常の階段より高い。1段30センチくらいか。あのズルズルした衣装で上り下りするのは大変そうだ。戦士と道化以外はスカート長いし。

上るとなかなか見晴らしが良い。実際は客席も見えるのでもっと高く感じるとのこと。さりげにパリス立ちしてみる。


扉を潜って裏側に行く。扉2つと上部の小窓は紐と滑車で繋がれており1人で開閉操作できるようになっている。

大道具の移動・操作はすべて人力。機械を発注していると時間がかかるからだそうだ。確かにあんな短い納入期間では無理か。


扉のすぐ横に荷物ボックスがあり「トロイからの手紙回収所」「パトロクルス首飾り」等書いてあるカゴが置いてあった。こういう置き場は明確にしておかないとバタバタするのだな。

はっ!すると……もう1つ隣の扉はヘレネとパリスのイチャコラ扉だったか!イチャコラごっこすれば良かった!……と今さら後悔。(何がしたいのだ、お前は!)


上段セットの裏の階段を下りるとすぐ前に衣装替えスペースがある。

左手からコの字型にトロイの鎧→トロイの白い衣装→ギリシャの衣装。手前にギリシャの鎧、その奥に兜の棚がある。すべて棚の上に持ち主の名前が書いてある。

パリスのは手前の方にあったので見えた。


衣装の色について。トロイ白、ギリシャ青というテーマカラーに意味があるのか質問。

「史実に基づいて作っているのだけど本当はトロイもギリシャももっと生成りというか象牙色に近い色だったようだ。(服の色というのは)その土地の色と同じような色になるから。

舞台上でどっちが戦っているかパッとみてわからないと困るのでわかりやすい色分けにした。鎧の色も本来はどちらも銀色なのだが、ギリシャ軍の方は汚しを強調して黒に近い色に……という感じで」


衣装場は大きな扇風機が2・3台置いてあり汗を乾かしていた。リセッシュの入った霧吹きがたくさん床においてある。業務用タンクを購入しているらしい。

ここでは誰のかわからない鎧のスネ当てと腕当てを触らせて貰った。野球のプロテクター(キャッチャーの足用)のような素材かと思ったがそれよりは軽くて柔らかい素材。 ウレタンぽい?

役者が動きやすいようできるだけ軽く作っているらしい。


ここでヘレネの衣装を見せてもらったらよかった!

ラブシーンでヘレネに覆いかぶさるシーンの後、起き上がったパリスの左胸辺りがいつも真っ赤なのが気になっているのだ。笑。スパンコール痛いのかな。誰かトークショーで聞いてきてください!(トークショーは客席からの質問を受け付けているらしい)

ヘレネのつけ胸が柔かいのかどうかも誰か聞いてきてください!(必死か!)


関係ないけど、クレシダが超ペチャパイでヘレネが超巨乳なのは清純(美少女)と成熟(絶世の美女)の対比なんだろうか。

それともクレシダは思っているより少女なんだろうか。カサンドラは丁度いいくらいのお胸ですね。



舞台真裏の倉庫スペースへ移動。


舞台真裏の倉庫スペースは舞台と同じくらいの大きさがあるらしい。

過去に使った大道具小道具が置かれている。

使うと言われて用意した大きな馬の大道具は7体あるらしく一度も使われていないらしい。(今は1体が置いてあった)。


黄色いひまわりの段ボールと共に没になった黒ひまわりも段ボール箱にいっぱい詰め込まれていた。

「これは置いておいてまた使うのですか?」と聞くと「捨てるには忍びない数なので」とのこと。

活躍する時がくるのだろうか?


この広い倉庫スペースは演出によっては奥行を出すために舞台で使われることもあるんだとか。

道具を撤去するのが大変そうだ……。


段々慣れてきたのでショーモナイ質問もする。

「アキレウスが裸の時に使ってるのもこのひまわりですか?」

監督「そうそう」

友達「あれ、前バリしてるんですか?」

「いや、してない。なんもしてない、素っ裸!」なんて答えが返ってきたんで2人して「ええ~!!!!」と叫んでしまった。笑。

後ろから見えるやん!爆


下手側に回る。

下手は上手の半分くらいのスペースしかなく申し訳程度の着替えスペースがある。

ここは上手に回れず仕方なく下手で着替えをしなければいけない時に使うんだとか。

狭いスペースに上段セットの半分と畳まれた壁面が収まっている。


奥に舞台効果のガスの装置が置いてある。ソフトフォーカス効果を出すためにモヤがかったガスを出すのだとか。

食用の油を熱してから急速冷凍なんかに使うCO2のボンベをひねるとフワ~と柔かい煙が上空に広がった。1公演ガスは500ミリくらい、食用油は1本くらい使用するらしい。


舞台上で使うタイマツもつけてもらう。遠隔操作でガスを出して点火。

ボゥッと音を立てて勢いよく火が燃えだした。

手に持っていたタイマツも同じですか?と聞いたら奥から出してきてくれた。

手持ちのタイマツは固形燃料のボールが黒い筒の中に入っているタイプ。下部を押すと燃料部分が上がる。 その状態で火をつけてタイマツにする。

逆に下部の部分から手を放すと燃料部分が下がり自動的に蓋が閉まる。誤って落としたりしても自動的に消火するしくみ。こちらの方が舞台上で使っているガスのタイマツより燃えている時間が長いらしい。


下手入ってすぐにモニター2台とデスクが置いてある。デスク上には機材が。ここで舞台監督がキューや指示を出す。

モニターはステージ奥にあるカメラで舞台全体を映している。左手にあるモニターは普通のカメラ、右手は赤外線モニター。暗闇でも見えるようになっている。インカムやトランシーバーで指示を出すのだとか。


こんなに狭いスペースなのにデスク横に黄色いひまわりの段ボールがあるのが気になった。

緊急時の予備だろうか。


下手にも武器が置いてあったんだが、盾を触らしてほしいと言って触らせてもらった。

剣よりだいぶ軽い。史実だと革を使っていたらしいのだがそれだと剣が当たった時に音が出ないから金属にしたのだとか。

アルミ製。裏に2本革のベルトがついていて腕に1本通してから残りの1本を掴んで使う。

実際使われていた剣や盾・甲冑はとても重いので本来の戦争シーンはもっとゆっくりのんびりしたものだったらしい。


上段セットの移動には舞台上のレールを使っている。レールは役者が躓いても怪我しないよう柔かい素材を使っている。

また、役者が躓かないよう白いラインを引いて目印にしている。

セット裏に隠れている奥のひまわりは使わない時は黒い布をかけて隠してある。


スピーカーは舞台前方上部に2つ、後方に2つ、1階客席一番奥上部に2つ。音響ブースは1階客席一番奥。舞台正面2階に照明ブース。


何か質問ないですか、ということなので質問。

「今日は一階席の一番後ろで見ていたのですが隣に蜷川さんがいらしてて、オープニングから10分くらい見た後すぐに出て行かれたのですが裏に回って何か指示を出しにいかれたのですか?」

素朴な疑問だったのですがちょっと外した質問だった模様。 監督苦笑。

答えに困っておられたので女性スタッフが「多分ですが蜷川さんはお忙しい方なのでお仕事の掛け持ちの関係だと思います。お忙しい中でも冒頭だけは必ずご覧になられます」とフォローしてくれた。

監督「昨日一昨日は全部見てましたよ。(蜷川さんは)始まったらもう何も言わないです。芝居壊れちゃうからね」。でも修正は毎回入ってます」

私「今日で3回目ですが既に修正入ってるんですか?」

監督「はい、いろいろ。音響とか照明とか。舞台は日々何かしら変わっていきます」 


今日は台詞が飛んでるな思ったんだけど、あれはもしかしたら修正入ったのかもしれないなと塩谷さんのツイートで思った。


舞台から客席を眺めてみたんだけど本当に隅々、奥まで良く見えるのね!これは気持ちいい。

視線は真ん中より後ろに行くな。手前は視線を下げないと見えない。

カーテンコールのカサンドラは美しいな……とかなんとか思いながら立ち位置に行ってみたり。笑。←ミーハー。


後で思えばコレも質問すればよかったな~なんて思うことがありましたが、たくさん質問に答えていただきましたし、こんなに色々丁寧に説明を加えて舞台裏を見せていただけるとは思っていなかったので大満足です。

舞台監督の白石さん及びスタッフの皆様本当にありがとうございました。感謝しています。

素晴らしい体験でした。


ということでバックステージツアーのレポはこれにて終わり。


帰りバックステージツアーで一緒だったご婦人から星さんファンなのかと聞かれてしまった。

前バリどうのこうので騒いでいたせいである。笑。

いろいろ申し訳ない。恥。






行ってきました。


ウマイモノニッキ


正直な感想とネタバレは書かず、観劇ガイド的なことを書いてみます。


観劇される前に予習が必要か否か、という問題ですがギリシャ神話もトロイ戦争の知識も映画「トロイ」もイリアスもまったく知らない!とおっしゃる方は事前に登場人物の名前と大体の設定は頭に入れておいた方がいいと思います。


なぜならば、良く似たカタカナの名前が多く出てくるからです。

役者さんは固有名詞をハッキリ伝えようとしていますが、そもそもその役名が頭の中で区別がついていないと混乱される方もいらっしゃるかと思います。

一度だけしか観劇されない方で予備知識がない方は軽く予習されることをオススメします。


予習するのに一番いいのがちくま文庫で発売されている松岡和子さん訳の「トロイラスとクレシダ」です。

これは劇場のグッズ販売コーナーでも販売されているのですが、舞台脚本の元になっていますのでほぼ舞台のセリフと同じです。

ニコ生で言っていて実際の舞台でカットされた台詞もこの文庫の中に入っています。

興味のある人は是非。観劇される前に読むと台詞の裏の意味もわかって面白いです。



もちろん予習しなくてもお芝居自体は気軽に楽しく見られます。

客層に合わせてなのか、訳も演出も小難しくなくわかりやすくしてあると思います。

悲劇だ、悲恋だ、と宣伝文句には入っていますが、ドーンと重くなるようなものではなく非常にカラッとした仕上がりです。どちらかというとこういう悲劇をもたらした原因・過程を皮肉っぽく楽しむ内容かな。



今回の舞台は通路を使ったシーンがとても多く、舞台装置の関係もあって中段より後ろの方が見やすかったです。

4列目上手で見た時は舞台前にあるアレがとても邪魔で役者さんが見えないこと多数。(センターブロックの人だ大丈夫)

回数重ねて改善されないかな~。


後ろの方の席でちょっとガッカリと思っておられる方もいらっしゃるかと思いますが、実際だといい席だと感じる可能性大です。

一階の一番後ろの席だった時も全体の芝居が見えるし、通路芝居の出入りが近くなので別の楽しみがありました。(近くに蜷川さんがいらしたし。笑)

この劇場はかなり見やすいですね。



劇場グルメ。


映像ホールにカフェがあります。

舞台にちなんで作られたのかどうか聞けなかったのですが「ひまわり」というケーキがありました。

アプリコットとパッションフルーツ、ひまわりの種とキャラメルが層になっています。

なかなか美味しかったです。

ウマイモノニッキ


川越の地ビール「コエドビール」も全種類飲めます。素晴らしい!



ウマイモノニッキ


舞台が始まる前にこちらで生演奏が聞けます。

演奏時間・内容は劇場ブログに載っています。

音の響きも良くてなかなか良かったです。時間があればぜひ。


こちらのカフェでは「差し入れカレー」なるメニューがありまして、もしかしたら組長が食べていたカレー弁当はここのかもしれません。



隣接のレストランでランチもいただきました。

「シェークスピアコース」。どこらへんがシェークスピアなのかはわからず。



ウマイモノニッキ


ここではなななんと、コエドビールの生がいただけます!
伽羅と瑠璃の2種類。

パリス的濃厚な甘い香りを放つ伽羅をオススメしたいです。



ウマイモノニッキ


アンティパストミスト。



ウマイモノニッキ


かぼちゃのポタージュ。これ美味しかった!




ウマイモノニッキ


メイン。

アンティパストミストと同じく魚介の火入れ具合が良かったです。



ウマイモノニッキ


デザート。桃のコンポートが爽やかで美味しかったです。

どこらあたりがシェークスピアなのかは最後までわからず。笑。




ウマイモノニッキ


お花がいっぱい来てました。会場中華やかでいい香りに包まれておりました。

なぜに猿之助さん?……と思ったら亀治郎さんでしたね。



ウマイモノニッキ


今回もキティさんと撮ってみました。相変わらずかわゆい。

山本くんが赤で組長が白だったのはたまたまなのか、イメージに合わせてなのかどっちだろ?



ウマイモノニッキ


夜の劇場もとても美しかったです。



バックステージツアーに参加したのでそのレポートも書けたら書きますね。