主婦の集まる掲示板などを見ると専業主婦VS兼業主婦
は永遠のテーマだということがよくわかる。

「女は家庭を守るもの」と主張する専業派と「あなたの人生それでいいの」という兼業派。双方は決して相容れることはなく、さながらイスラエルのパレスチナ人とユダヤ人のよう。それなのにこの手の掲示板には定期的に必ずこの種のテーマが定期的に現れ、そのたびに性懲りもなく壮絶なバトルを繰り広げるのである。

私自身は両方とも経験したことがある。
でもこれってやはり子供のときの育ち方に影響されるんじゃないかな。
専業派の母に育てられると娘も専業派になり、兼業派の母に育てられると娘も兼業派になる。中には母親を反面教師として、成人後に転向する女性もいるかもしれないが・・・。

私の環境はというと、田舎だったこともあり、身の回りは兼業派がほとんどだった。田舎では核家族が少ないので、おばあちゃんに子供を預けてお母さんも働きに行くという家庭が多かったのである。

おまけに私の母はときどき私に「兼業教育」を施していたように記憶している。昼間のテレビ番組に、クリーニングのハンガーを使って小物を作ったのを自慢する奥さんが出てくると、「見てみい! お金がないとあんなことをするようになるんやで!」と言い、田舎には珍しい専業の奥さんと話したあと「○○くんのお母さんな、三千円のブラウスを買うのにもお父さんの許可がいるんやて! ビックリしたわ! 自分のお金がないとまったく不自由なもんやな!!」などと専業派が聞いたらタイムマシーンに乗ってでも反論に飛んで来そうなことを平気で口にしていた。

そんな人の娘がそれから10年あまりを経て、不本意ながらも専業主婦になったのだが・・・・

(続く)