金利上昇に物価高騰。世界的な景気後退が近づいている。

 

最近こちらのニュースサイトでも会社倒産の知らせが毎日のように流され、その理由は電気代や材料費の高騰で立ち行かなくなったからだと言う。これほど会社倒産が目立つのは、2020年の春以来ではなかろうか。

どうなるんだ、これから・・・。

 

70年代のオイルショック以来のインフレだと言われているが、確かに!

街で外食しようと思うと、安いランチでも100クローナ(約1300円)以下のものを探すのは難しくなった。それに、スーパーのコーヒーや牛乳の高くなったことといったら。野菜は寒い季節になると暖かい国から輸入しないといけないので、高くなるのは仕方ないにしても、きゅうり一本が300円もするのはかなわない。

 

この冬、あまり寒くならないといいなあ・・・。

 

それにしても、飲食業は踏んだり蹴ったりだ。

コロナ禍の間も大変だったが、インフレも飲食業を直撃する。

「ビール一杯生ビールを約4千円で売らなくては採算が取れない」

などと言う居酒屋も出ているぐらいだ。

皆のお財布も苦しくなってくるのだから、真っ先に削られるのは遊興費。これから外食する人はどんどん減るだろうし、飲食業はもっと苦しくなるだろう。

 

 ロゼワイン ボトル シャンパン 

 

2010年代のスウェーデンはずっと景気が良かった。

1990年代のスウェーデンを知っている身としては信じがたいほどだ。あの頃は、外国系の住民と若いスウェーデン人はほとんど皆失業していた。しかし、これからはあちこちで大々的にリストラが行われるだろう。

 

日本では正社員をクビにするのは難しいらしいが、こちらは「業務量が減った」ことを理由に簡単に首切りできるし、業績が悪くなった会社は日本に比べて早めに廃業する。傷が浅いうちに解決するというのが多くの人の共通認識のようだ。

そのおかげで流動性のある労働市場になっているのだが。

失業した人は失業手当を貰いながら再教育を受ける機会があるし、実際に大学に戻って学び直す人も多い。

 

90年代と比較すると人口が200万人ほど増えているし、当時ほどひどい不況にはならないと信じたいが・・・。

スウェーデンの2010年代しか知らないのに、「スウェーデンってすごく住みやすいドキドキをネットで喧伝していた日本人の口車に乗って移住してきた人が、思わぬ苦境に陥らないことを祈る。

 

 

(今日のスウェーデン写真)

 

シェラトンホテルのスイートルームから望むストックホルム市庁舎。この夏、旅行ガイドブック作成のためお邪魔し、写真を撮らせていただきました。