スウェーデンの人気サイトに DUMPEN(廃棄する、の意味)がある。

 

なにしろ一日に10万アクセスあるのだから。スウェーデンの人口が一千万人と考えると、すごいアクセス数だ。

 

このサイトの目的は、小児性愛者をあぶり出すこと。

中心人物は、パトリックさんとサラさんの二人。パトリックさんは80−90年代に活躍した走り高跳びの選手で、世界記録を保持していたこともある、世界的な有名人である。

 

二人の他に、スウェーデン中に約10名の匿名の工作員がおり、彼らが中学生ぐらいの年齢の男女を装って、複数の出会い系サイトを巡回している。出会い系サイト中で、彼らが未成年と知りながら近づいて来た輩と、実際に会う約束を取り付けたら、約束場所に現れるのは中学生ではなくパトリックさんとサラさんである。

 

二人は携帯で動画を撮りながら、輩を追い詰める。輩は現れたのが中学生ではなく大の大人であったことに混乱し、おかしな言い訳や捨て台詞を吐きながら足早にその場を立ち去る、もしくは車を急発進させる。

 

その後、二人は撮った動画及び出会い系サイトで交信中に工作員に送られた顔写真と彼のいかがわしい写真を、DUMPEN上で大々的に公開する。公開された小児性愛者は、すぐに身元が特定される。その中には教師など学校関係者がいたり、以前未成年者への暴行で懲役を受けて出所したのにまだ懲りてない輩もいる。

このDUMPENに晒されたことにより彼らは、多くが職場を解雇されたり、時には自殺する人もいたりする。

 

それでも、パトリックさんたちはこの活動を止める気はない。

 

「税金が払えなくて自殺する人はいるでしょう。その時、税務署が悪い、税務署をなくそう、とは言わないですよね。

私達の活動もそうなのです」

 

パトリックさんとサラさんは二人とも、未成年時代に大人から性的暴行を受けた過去がある。なので、小児性愛者から子供たちを守るのを、自分の人生のミッションとしている。警察もテレビも絡まない、あくまで私的な活動としてだ。

この活動にはやはり賛否両論あるが、ほとんどのスウェーデン人が「よくやった! もっとやれ!」と思っているのが現状である。

 

スウェーデンは、小児性愛者にとても厳しいのである。

ロリコン文化が花咲く日本とは大違いなので、注意が必要だ。

 

実際このような大人とネットで連絡を取ろうとする未成年者には特徴がある。

多くが家庭の愛に恵まれていない。だから、優しくしてくれそうな大人に惹かれてしまう。

これは、日本のホストにハマる若い女の子にも共通することではないか。

ホストの甘い言葉に、寄りかかってしまうのは、自尊心が育まれていないからではないか。

 

そう考えると、子供の育て方って大切だな、と思う。

褒めるばかりの教育もおかしいけど、子供をけなすような発言を日常的にするのは絶対避けた方がよい。

厳しい教育をするのと、けなす教育とは同じではない。

 

けなす教育の結果がどうなるかというと、自尊心の低い人間が育ち、他人に簡単にコントロールされるようになる。

 

と思うのだけど、皆さんはどう思いますか?

 

 

 

(今日のスウェーデン写真)

 

近所の湖、冬。凍ったらその上を歩けます。