この話には、蓮もキョーコも出て来ません。
それでも、OKという方のみどうぞ~。
会話は、全て英語だと思って下さいませ。
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リチャードが、帰国して、数日後。
彼は、難しい顔をした父親に呼び出されていた。
「パパ、急に話があるなんて、なに?」
「お前ももういい加減、成人してるんだから、その呼び方をやめなさい!!」
リビングのソファーに座っていたリチャードの父親である、トム・ハドソンが
息子が座ったのを確認すると、重々しい口を開いた。
「リチャード、お前イタリアでなにをしてきた?」
「別に、なにも?ミランダと観光とショッピングを楽しんできただけだよ。」白々しくそう口にする息子を睨み付けて、
「なら、Mr,タカラダから苦情が来る?彼の事務所に所属しているキョウコと言う芸能人がお前に襲われかけたと。」そう父親が告げても、
リチャードはどこ吹く風とばかりに「Mr,タカラダって、あの日本の優男?。彼女とは、合意の上だよ。」
と平気で嘘をつく息子に、トムは怒りを押さえつけながら
「いや、彼の父親のほうだ。幸い、クーの息子が間一髪で助けたらしいがな。」と言うも、
「なんで、パ・・父さん、ジャッポ風情にそんなに怯えてるのさ。世界のトム・ハドソンがさ。」と言うに及ぶと、
いよいよトムの怒りが爆発した。「ばか者が!!!Mr.タカラダはな、世界中のショービズはおろか、政経済界とも太いパイプで繋がってるんだ!!一介の役者風情が楯突く相手ではないわ!!!お前が襲った、キョウコと言う芸能人はな、彼の秘蔵っ子なんだぞ!!」
その激怒した父親の言葉を聞いたリチャードは、初めて、手を出してはいけない人物がいるということに気付いた。
「今まで甘やかして、知って知らぬふりをしてお前の尻拭いをしてきたが、もういい!!この家から出ていけ!!お前とは親子の縁を切る!!お前の居場所は、どこにもないことを思い知れ!!!」
顔を真っ青にしながら、家をあとにしたリチャードだったが、翌日から仕事のキャンセルの嵐で、ショービズ界にもいられなくなり、やがては世間からもあっという間に忘れ去られましたとさ。
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ローリィが、キョーコが襲われたのを知ってたのは、蓮が連絡したからです。
リチャードとミランダが立ち去ったあと、持っていたデジカメでキョーコの様子を撮り、
それを元に、社が報告書を書いて、ローリィに提出したのです。