相手が九の力をもって
挑んで来たら
そこに己の一の力を加えて
十の力にして投げ飛ばす
これが合気

柔よく剛を制し
小よく大を倒す

非力な者が剛力な者と
真正面から向き合えば
負けるのが当然

剛力な者が飛び掛って来たら
すっと己の体（たい）をかわす
目標を失った相手の体は
そのまま前につんのめる
そこで背中をチョイと押せば
もんどりうって転がるだろう

言いがかりをつけられたり
ケンカを売られたり

そういう時は
まともに応じちゃいけない

力を抜いて
ふわりふわりとかわすことだ

のれんに腕押し
ぬかに釘さ


プライドばっかり高くって
自分の考えばかりをまくしたて
相手の考えは全否定
そんな野郎が尊敬されるはずなどないし
仮に尊敬されていても
老人になればみんな離れる

ほっておいても
そんな野郎は自滅するし

あの世に地獄があるかどうか
なんて知らないけれども
そういう野郎にだけは
ちゃんと地獄が待っているんだよ
焼き場で着火後に目を覚ますんだ
そしてあの世で
また焼かれる

確認してないけど
それは間違いないですから

天網恢恢、疎ニシテ漏ラサズ

神さまの目は節穴じゃない
悪い奴は報いを受けるから

だから安心して天に任せよう
いちいち馬鹿を相手にしてたんじゃ
こっちの脳が腐っちまう
まともに関わっちゃいけない


合気の理は天然自然の理

宇宙に満ちる
無限のエネルギー

これとひとつになることだ

そうすれば
無限のエネルギーが己に宿る

無敵の存在になれる


そのためには
呼吸を充実させること
心を空っぽにすることだ

この力を身につけた者の前には
どんな強敵も小者になる

大人が子供をあしらうように

ヒョイヒョイと敵を片付ける


自分を非力だと嘆くな

人間関係をわずらうな

合気の理を体得せよ

宇宙のエネルギーとひとつになれ

されば世の中に
何の恐ろしいことがあろうか

己が戦うのではなく
宇宙が戦ってくれるのだから


────────────────────
合気道に関する色々な本から、哲学的な部分を抜粋し、さらにアレンジを加えてみました。