稲荷山の7神蹟を巡るシリーズの続きです。
前回は、稲荷山の山頂近くに位置する薬力社を紹介しました。
薬力社から更に山頂を目指して上っていきます。
そして、やってきたのは劔石のエリアです。
7神蹟の一つである長者社神蹟には御劔社(みつぎしゃ)が建っています。
この神蹟は山上古図に劔石(雷石)と記されている処です。
稲荷山の三つの峰と同じように、古くからの神祭りの場であったようです。
今回、写真を撮るのを失念してしまいましたが、社殿の左奥には、「焼刃(やけば)の水」という伏流水が湧く井戸があります。
謡曲『小鍛冶(こかじ)』ではここで平安時代の刀工・三条宗近が一条天皇の宝刀「小狐丸(こぎつねまる)」を鍛えたとされています。
三条宗近の物語にちなんで手水も剣のデザインになっています。
御劔社には、御劔大神が祀られています。
御劔大神は、茶店に貼られた由緒書によれば加茂玉依姫命(かものたまよりひめ)のことのようです。
加茂玉依姫は、賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)(上賀茂神社)のご祭神である賀茂別雷命(かもわけいかづちのみこと)の母になるようです。
社殿の上には、御劔石(みつるぎいし)という大岩があります。
この石は、御劔社のご神体です。
御劔石は雷石とも呼ばれています。
異形の僧がこの石に霊力で雷を縛り付けたと伝えられているそうです。
御劔石の前までやってきました。
この石の名前の由来は、この石の形が剣のように尖っていることのようです。
御劔石に触れるとご利益があるということで、パワーストーンとしても注目されているようです。
劔石のエリアも、多くの「お塚」があり、石には色々な大神の名が刻まれています。
御劔社のご利益は刀工・三条宗近の物語がある「焼刃の水」にちなみ、鉄工の神様やものづくりの神様として金属加工業者や製造業者の信仰を集めているそうです。
こちらには、狛犬の赤ちゃんを抱いて乳を呑ませている姿の狛犬の石像もあるそうですが、
今回は、残念ながらこの珍しい狛犬を見つけることはできていません。
長者社から、更に上り一の峰を目指します。
「枕草子/一五八」によると清少納言が、初午の日に稲荷詣をしたと記されています。
そして、清少納言は、この長者社から一の峰に向かう坂道途中で息があがって、苦しさのあまり思わず膝をついてしまったということです。
清少納言が、膝をついてしまったというのは、この写真に写っている辺り(もうちょっと下かな・・)だと思います。
清少納言は、山登りを諦めてここから引き返したようです。
清少納言は、山頂に向かわず、ここで引き返しましたが、それは正解だったのでしょうか。
その件については、次回、レポートしたいと思います。
それでは、また・・・。
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