レスキュー犬のリハビリに関しての心構えについいてです。
まず犬を可哀相だと思ったり同情したりしないこと!
ラルゴも一般的に考えたら、かなり可哀相な部類に入ります。
最初に保護された時に既に後ろ足が骨折していて
プレートを入れる手術を受けていますが
足は、ちょっと曲がってますし少し跛行もあります。
長いレスキューセンター生活で喧嘩に巻き込まれたりもしたのか
首や肩にガッツリ咬まれた傷跡もあります。
その上、何度も返品されたりもしています。

だからといって同情されたりすることを犬は求めていません。
『同情してくれてレスキューセンターから出してくれてありがとう。
そのお礼に良い子にするよ』なんてことを犬は考えません。
犬が求めているのは、いつだって安心感を与えてくれる
頼れるリーダーなんです。
リーダーというと「狼を元にしたリーダー論は古い」とか
「体罰を与えたりして軍隊的」と嫌悪感を示す人もいますが
私は狼と犬は全くの別物だと思ってますし
犬に何かを伝えるのに体罰は逆効果だと思っています。
犬を守り、いつでも頼れる存在として
決してブレたりせず犬を導く(リードする)存在が
リーダーと考えています。

ラルゴの預りを始めた翌日、「これからは私が守るから!
自分で対処する必要はない」と伝える機会がありました。
散歩中に逃げ場のない狭い道でノーリードの
スタッフィーに出くわしたんです。
ノーリードでもフレンドリーな犬なら問題ありませんが
そのスタッフィーはラルゴを見た途端に尻尾ピーン!
筋肉にも力を入れてガンみ状態で
しかも開いてた口を閉じて近ずいてきます。
それなのに飼い主のおばちゃんは「うちの子はフレンドリーよ~」と
悠長に構えてるパターンです。
ラルゴも警戒して自分で対処する気満々です。
すかさずラルゴの前に割り込んで
スタッフィーが、それ以上近ずかないように立ちはだかりました。
おばちゃんは「うちの子はフレンドリーよ~」を繰り返しましたが
どこがじゃ!と思いつつ、この犬は昨日から預ってる
レスキュー犬なんで何をするか分かりませーんと言うと
急いで犬を繋いで立ち去ってくれました。
スタッフィーとおばちゃんが去ったあとに
『お前、凄いじゃん!頼れるじゃん!』と
ラルゴが私を見上げる目が極端過ぎて笑えました。
これが私とラルゴの信頼関係第一歩です。

保護犬の心構えとして書きましたが
こういうことは全ての犬に共通することです。
犬が可愛かったらブレないで下さい。
ダメなものはダメ、良いことは良い。
飼い主がブレると犬は混乱します。
同情から変に犬に気を使うのではなく
『ちゃんと守るから、頼りなさい。』ということを
行動で、態度で犬に伝えてあげて下さい。


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