お知らせした通り、昨日深夜に放送されていたNNNの「産みた
い 不妊治療 2つの壁」というドキュメンタリーを見ました
不妊治療では「年齢」と「経済的負担」が大きな壁になること
を、二人の女性に密着することで描き出していました
率直な感想としては物足りなかったかな
でも、全く不妊治療が身近でない人にとっては
「高度な治療をしても授からない人もいるんだ」
ってことが十分伝わったと思うので、すごく意義のある番組で
した
また、テレビに出演して下さった二人の患者の方
自分たちの現状を少しでも多くの人に知ってもらえれば、とい
う高い志と勇気をもって取材を受けたのだと思います。同
じ治療を受ける者として尊敬の念と、感謝の気持ちでいっぱ
いです
私が物足りないと思ったのは、特に体外受精の「年齢」の壁
の面。
取材を受けていた方は採卵して新鮮胚移植まで順調に進ん
でました。たぶん、私も無知だった頃ならそこまでは誰しも簡
単にいけると思ってしまったでしょう
でも実際はそこに到るまでに
ホルモン値が悪くて採卵周期に入れない
(↑これはもしかしたら夢クリ系だけかな?)
採卵周期に入ったが、卵胞が育たなくて採卵中止
採卵したものの、変性卵や空砲だった
成熟卵が採れたが受精しなかった・分割しなかった
こんなにたくさんのハードルがあるんですよね
年齢と共にその一つ一つのハードルを越えることが難しくなっ
てくる。そのあたりも伝えてくれたら良かったかなと・・
また取材では、陽性判定受けた方は順調に進まれたから良
かったのですが、実際は違いますよね
年齢を重ねると流産率も高くなります。陽性判定後も胎のう
確認、心拍確認のハードルがあり、安定期に入るまで心配
はつきません
番組では取材を受けた方が過去に流産しているという事実を
伝えてはいましたが、もう少しその陽性判定後のハードルや、
流産の時の患者さんの気持ちを取り上げても良いのかな、と
思いましたそしてまた採卵からやりなおさなければならな
い辛さ、流産後はなかなか良い卵が育たない大変さも。
でも、患者さんに流産の時の辛さを思い出させることになって
しまうので番組側もそこは配慮したのかもしれませんね。
また、テレビの前にいる方には取材を受けた人が「特殊な人
たち」に見えてしまったかもしれません。不妊治療患者が推
定47万人いるといってもぴ~んとこないと思うんですね
だから病院の待合室をモザイク入りで映したら良かったかな
と。平日でも沢山の人が待っている様子を見ると「へ~え結
構沢山不妊の人っているんだな」って伝わった気がします
先日から、大黒摩季さんの体外受精や野田聖子議員の卵子
提供などが話題になっていますね。
社会に影響力のある有名人の方々が治療を公表すれば少な
から認知されるようになるし、人々の意識にも影響を与えるで
しょう
それでも日本は多様な価値観を受け入れることが難しい
国です自分と考え方が違うと、表面に出さなくても頭から
否定してしまう人が多いんですよね。
欧米でも体外受精や卵子提供に反対な人たちはたくさんいる
と思います。でも、社会全体ではそうした人たちの「存在を受
け入れている」し、実際に法律も整っている。そこが日本とは
違う
こうした番組がもっともっと放送されて、社会全体が不妊治療
を広く受け入れられる状態になることを願ってやみません。
そうすれば今、「年齢」「経済的負担」それ以外でももっと多く
の悩みを抱えながら闘っている女性たちが少しでも楽になる
のにな、と思います
私に出来ることは微々たるものかもしれませんが、行政に働
きかける、など出来ることはやっていきたいです
今日はちょっとマジめバージョンの咲楽でした
追記:私の感想をつらつらと書いたので、もし不快に思われた
方がいらっしゃったらお詫び申し上げます。
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