すでにいい大人だ。

 

 

20代の若者じゃない。

 

 

人生をそれなりに過ごしてきた大人同士だった。

 

 

初めて会った時。

 

すでに、「視線」すらが官能だった。

 

 

脳を撃たれた。

 

 

普通の話をしながら、下肢が昂っていた。

 

 

会って・・・・初めて触れた時、

 

火花が散った。

 

比喩じゃなかった。

 

 

触れた指先から、

 

パチン!

 

真白な火花が散った。

 

 

人生で初めての経験だった。

 

人生で初めてのSEXだった。

 

 

 

「貴女の始めてが欲しかった」

 

 

思わず呟いた。

 

 

・・・・それほどに悔しかった。

 

 

すでに、

 

誰かに触れられていることが、

 

 

すでに、

 

誰かに愛されていることが、泣くほどに悔しかった。

 

 

貴女の「過去」に、

 

ボクがいないことが悔しかった。

 

 

 

全てに嫉妬した。

 

 

現在だけじゃなく、

 

貴女の、過去すらに嫉妬した。

 

 

 

「貴女の初めてが欲しかった・・・・」

 

 

 

思わず呟いた。

 

 

 

「私もそう思う・・・」

 

 

 

返事に痺れた。

 

 

 

アルファポリス。

 

 

「崩壊の街」ボクは不倫に落ちた。

 

 

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