虐められていた。

 

小学校。中学校・・・・そして高校。

 

 

全ての学校生活で虐められてきた。

 

 

そんな田舎に居たくなかった。

 

 

地元を棄てる。

 

 

全く知らない土地。

 

誰もボクを知らない世界に行きたかった。

 

 

向かった先は東京。

 

 

18歳。

 

高校を卒業して、

 

東京で就職した。

 

 

 

高校。

 

虐められた。

 

 

学年が上がれば上がるほど、「虐め」は陰惨になる。

 

 

高校は自転車通学。

 

 

こずかいを貯めて、

 

やっと買った、

 

スポーツサイクル。

 

 

・・・・その、買ったばかりの自転車を盗まれ、壊された。

 

 

人生は、ドン底だった。

 

 

どこにも「救い」はなかった。

 

 

未来。

 

希望。

 

夢・・・・

 

 

そんなもの、

 

どこにもありはしなかった。

 

 

ただ、

 

真っ黒な「ヘドロ」を身体に溜め込み、

 

世間を呪って生きていた。

 

 

 

・・・・それでも、

 

 

「友だち」

 

 

そう呼べる生徒は何人かいた。

 

 

かけがえのない「友だち」がいた。

 

 

高校を辞めずに、

 

なんとか、卒業できたのは、

 

そんな「友だち」のおかげだ。

 

 

 

18歳。

 

東京。

 

 

・・・・その友達の訃報が届いた。

 

 

手首を切って、自らの命を絶った。

 

 

 

墓参りに行ってやれるまでに、6年の月日が経っていた・・・・

 

 

 

テラーノベル。

 

 

「父を愛した」父を憎んだ。

 

 

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