「彼女の初めてが欲しかった」

 

 

 

彼女の過去すらが欲しかった。

 

 

彼女の過去に嫉妬していた。

 

 

・・・・ありえない嫉妬をしていた。

 

 

知り合う前に嫉妬していた。

 

 

・・・・これまでの人生で、

 

そんなことは思ったことがない。

 

 

 

過去の、

 

彼女の恋愛話など、

 

全く興味がない。

 

 

知ってどうなる。

 

 

知り合う前のこと。

 

 

それだけのことだ。

 

 

・・・だけど、

 

彼女は別だった。

 

 

彼女の過去。

 

その全てに嫉妬した。

 

 

 

・・・・・しかし・・・・

 

 

当たり前だけど・・・

 

当然だけど、

 

 

一番の嫉妬。

 

 

それは、

 

 

「現在」にだった。

 

 

彼女の旦那さんへの嫉妬。

 

 

のたうち回って、気が狂いそうなほどの嫉妬だった。

 

 

旦那さんが、彼女の躰を抱いている・・・・

 

彼女の甘い膣壁を使っている・・・

 

 

旦那さんは彼女を愛しているんだ・・・・

 

彼女とSEXしてるんだ・・・・

 

 

身を捩るほどに嫉妬した・・・・・・

 

 

 

ボクには、

 

狂気が宿っていた・・・・

 

 

 

アルファポリス。

 

 

「崩壊の街」ボクは不倫に落ちた。

 

 

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