愛犬の話。
前に雨が続いて碌に散歩も連れて行ってあげれなかった時期があった。
呼び掛けてもツンとして、いじけてる様子。
晴れが来たら時間取っておもいっきり遊んでやろうと思ってたんだ。
そしてやっと晴れた日が訪れ、その日は休日という事もあり、愛犬に捧げようとガッツリ時間も取ったのさ。
部屋の扉を開けた瞬間事件は起きた・・・。
ガチャ・・・。
扉を開けた瞬間、私の目にはとんでもない光景が飛び込んできた。
ぐあ・・・なんじゃこりゃああああ!!
なんと扉の前で、糞尿が散らかっているではないか・・・。
あのやろおお!絶対許さねえええ!!
愛犬を捕まえてお仕置きをしてやろうと思ったその瞬間・・・。
なんてこった・・・スリッパの上にうんちしとる・・・。
くッ・・・ああ、もう!ちっくしょおおお!!
取り敢えずスリッパを何とかしないと・・・。
くっそぅ・・・よりにもよって何て立派なモノを産んでやがるんだ・・・。
それは今まで見た事もないような神々しさで、そしてうんちと呼ぶに相応しい色とツヤを放っていた。
ちくしょう・・・くせぇ・・・くせぇよママン・・・。
これはきっと計画的な犯行に違いない!
敢えてスリッパの上に糞をする事で、俺がすぐに追いかけてこれないように、
自分が隠れる時間を作る為にやった事としか思えない。
飼い主に似て何て頭の賢い奴なんだっ・・・!
そして溢れそうな涙を必死に堪えながら、部屋の前の掃除を終えた時、
彼が私の元へ寄ってくる。
謝りにきたのかなと少し怒りを鎮めて彼の表情を伺うと・・・。
なんと、してやったりのドヤ顔ではないかっ・・・!
ドヤ顔を私に披露した後、走ってすぐ逃げて行きやがった!
カッチーーーーン!!
もうキレたよ・・・絶対許さん・・・!
彼を必死で追い、やっと捕まえた。
そして仰向きにして前足と後ろ足の自由を利かなくして・・・。
へへへ・・・もう逃げられんぞ・・・。
さぁ、お仕置きの時間だ!
イッツァパーティータイム。
どんなお仕置きをしてやろうか。
そうだな・・・アレがいいな。
タマタマデコピンの刑にしてやろう・・・ぐへへ。
おらああ!くらえええ!!
これはピッコロの仇!(パチンッ
これはチャオズの仇!(パチンッ
これがテンシンハンの仇!(パチンッ
これは神様の仇!(パチンッ
そしてこれは・・・ヤムチャの仇!(ペチッ
はぁはぁ・・・どうだ・・・参ったか糞犬め・・・。
これで少しは懲りて私に逆らう事はないだろう。
しかしその時また事件が起きる・・・?!
ぷっぷす~という不可解な音が聞こえた。
ん?何の音だろう・・・?
5秒後、その不可解な音の正体がハッキリと解明する。
ぐお・・・!くっ、くせええええ!!
何食ったらそんな質の良い屁が出るんだっ!
もうくさ過ぎてこれってほんとは原点に回帰するとバラの香り同然ではないだろうか・・・?
とか思わねーよ!
プッチーーーン!
頭の中で何かがキレる音がした(ような気がする)
俺ぁもう完全にキレたよ・・・。
もう誰にも止められない!うっ・・・くせぇ・・・。
ファブリーズ・・・ファブリーズプリーズ・・・くそっ言い難い!
これはもう彼の肛門に直にかけるよりも、
俺の鼻に直にかけた方が効率は良いのではないだろうか・・・?
って思う程殺人的なくささだ・・・。
鼻を取りたい・・・!今すぐこの鼻を取りたい!
ああ・・・だめだ。
意識が遠退いていく・・・。
死んだら誰か悲しんでくれるかな・・・。
死因は何だろうなこれ・・・?
屁がくさ過ぎて死んでしまいました。ではださくて死ねないな・・・。
屁が素敵過ぎて死んでしまいました?・・・これもだめだな。
むしろ屁でした。・・・意味わかんねーな。
キリン生屁でした。・・・パクってるからだめか。
屁死。・・・屁って言葉入れるからだめなのかな。
おならでさよおなら。・・・ふざけてるな。
もういい死なないから!
彼を見ると・・・なんという100点満点のドヤ顔・・・。
てんめええええ!そのドヤ顔やめろおお!!
イッツァパーティーターイム(第二幕開演)。
くらえやごらあああ!
これはメガネ君の分!(パチンッ
これはリョータ君の分!(パチンッ
これは折れたモップと唾を吐いたボールの分!(パチンッ
そしてこれは・・・流川の分!(ペチッ
はぁはぁ・・・もう指も限界だ・・・。
その後、口で少し怒り彼も反省したみたいだ。
耳と尻尾が垂れ下がっていた。
正直・・・タマタマデコピンの刑は全く効いていなかったと思う(グスン
その日は結局反省も含ませる意味で散歩に行かず、
翌日にズラす事となった。
そして翌日・・・。
散歩に行こうと扉を開けると・・・!?
デジャヴではないかと思う程、昨日と全く同じ光景と匂いが私の目と鼻に飛び込んできた。
もう溢れる涙を堪える事は出来なかった。
限界を越えて涙はペプシへと変わった。
ああ・・・これがコーラってヤツか・・・。
その後彼がどうなったかは言うまでもない。