透明感ストッキングの代表といえば、LANVIN(ランバン)。個人的にLANVINが大好きなこともあって、このブログでもソワレ(黒)ロアール(ベージュ)の2カラーを取り上げました。

そのLANVINにタメを張る透明感ストッキングに、アツギ アスティーグの高級ライン「澄」があります。 当ブログで、「透明感を極める」というタイトルでがこの「澄」とLANVINでした。そのときはまだ女性モデルがいなかったので写真はありませんが、今回ようやく撮影できたので、改めて取り上げたいと思います。


アスティーグ澄

アツギのアスティーグは1足500円の価格帯で、多くの女性の日常を支えるデイリーストッキングの代表ブランド。「澄」はそのブランドの1つですが、「羨」「艶」と並んでアスティーグの高級ラインに位置付けられています。価格は1足1000円と、少しお高めです。

 

アスティーグ澄

上の写真では左側のパッケージです。透明感対決として、今回のモデルさんにはLANVINも着用していただいたので、両方のパッケージを持っていただいています。LANVINロアールの記事は、こちら(上のリンクと同じです)でお読みいただけます。
 
今回取り上げる「澄」はヌーディーベージュ。色白の日本人の素肌にもっとも合う、自然な肌色です。生地は透明感のある交編タイプで、縫目が細かいハイゲージタイプ。手に触った感触はとてもさらさらで、ほとんど膜といえるほどの繊細さです。

アスティーグ澄 
アスティーグ澄
モデルさんに、「澄」を着用しているところを撮らせていただきました。透き通るような色白肌のモデルさんですが、「澄」のヌーディーベージュを通した脚は、素肌とほとんど同じ色あいであることがわかります。素晴らしい透明感です。
 
アスティーグ澄 

実際に着用したところを見ると、LANVINのような素肌に近づく透明感というより、ストッキングによって素肌美が引き立てられるような透明感です。ストッキングを履いている感じ(=質感)はあります。光が当たった部分は繊細な網目がはっきりとわかり、LANVINのように目を凝らしてもわからないという感じではありません。

アスティーグ澄 アスティーグ澄

アスティーグ「澄」の特筆すべき点は、脚全体が非常に美しい光を受けることです。SCY(シングルカバーリングヤーン)の細く透明感の高い糸とナイロンを交互に編む交編は生地自体透明感に優れ、ナイロンによる光の反射が特長ですが、「澄」の生地は光沢がとても自然で、素肌以上の存在感を出しません。ちなみにLANVINはコンジュゲート糸が使われていて、これは生地自体光を反射しません。そのぶん素肌の艶やかさが際立つのが特長です。


アスティーグ澄 アスティーグ澄


少し近づいて見てみてると、抜群に透明だけれどしっかりと質感を残したストッキングの生地が肌を包んでいるのがわかります。ヌーディーベージュは肌色というより「透明色」なので、色は女性の脚の肌色そのものです。しかしストッキングをまとった脚は光の反射を受け、艶やかに輝く部分とそうでない部分の「光沢のグラデーション」を浮かび上がらせます。ここは、今回「澄」をレビューしてみて一番美しいと思った部分です。

アスティーグ澄 アスティーグ澄

さらに生地をアップで見てみましょう。遠目では見えなかった交編特有の横縞が見え、膝裏の部分には若干のたるみが生じていますが、透明感はかなりのものです。パンティ部は切り替えがあります。とはいえ、色が極端に濃くなっているわけでありませんので、あまり目立ちません。

アスティーグ澄 アスティーグ澄

つま先は補強ありです。補強部分の生地はストッキング生地より少し厚い程度。足指をすっぽり包むくらいの大きさですが、足の甲、足裏から見ても、野暮ったさはありません。切り返しの部分は直線的です。足指の第2関節を結ぶような弧のラインを描くLANVINと比べると、やや無機質な印象があります。個人的には、そういった普段見せない部分まで「美」を追求していただきたいです。

アスティーグ澄 アスティーグ澄