女性とスト話をしていて網タイツの話になると、下にストッキングを履くかどうかが話題になります。どっちかに決まっているわけではなく、人によって(1)網タイツをそのまま履く、(2)下にストッキングを履いてその上から網タイツを履くの2パターンに分かれるようです。

 

先日、こちらのブログではベージュの網タイツで(1)のそのまま履くパターンの記事を紹介しました。ベージュ網タイツの、素肌感があってとてもヌーディーなおしゃれ脚を見ていただきました。

 

今回は(2)の下にストッキングを履くパターンで、前回と同じアツギのレリッシュのフィッシュネット柄を見てみたいと思います。下にストッキングを履くのと履かないのとで、見え方にどのような違いがあるのでしょうか?

 

 

まず、網タイツの下に履くストッキングですが、これはちょっと気をつけてください。なんでもよいわけではありません。オススメは薄手の交編。ゾッキと合わせると脚全体がのっぺりしてしまい、つま先も重くなってしまいます。黒網タイツでの着用例ですが、ゾッキタイプのストッキングと合わせた写真はこちらの記事にありますのでご覧ください。

 

そこで、今回は、このブログでもなんども取り上げている交編ストッキングのお手本、隠れた名作「Lacy Ribbon」のシルクベージュをチョイス。デニールの小さい糸で編まれていて、とても透明感に優れています。

 


Lacy Ribbonの生地はとても柔らかく、履いた感じもとてもソフト。素肌の肌色を生かした素肌感を引き立てます。生地には交編特有の光沢感がありますので、生脚っぽくはなりません。ストッキングの細かい網目もしっかりわかります。

 

 

 

Lacy Ribbonはのつま先は補強ありですが、補強部分の生地はわずかに厚くなっている程度で、全体的にすっきりとしています。サブリナのように補強部分がしっかりしているストッキングと、網タイツとの重ね履きすると、つま先は詰まったような状態になって、野暮ったくなってしまいます。Lacy Ribbonなら大丈夫です。

 

 

 

さて、Lacy Ribbonの上からベージュの網タイツ(レリッシュ)を履いてみました。網タイツをそのまま履いたときと比べると生脚感は払拭され、下に履いたストッキングが光を受けて艶やかさを出し、網タイツの質感も相まって、人工的な脚線美というか造形的な美しさを醸してます。これは大アリです(笑)。

 

 

 

網タイツだけだと、どうしても生脚のほうが強くなります。よく言えば瑞々しい、逆にいえばカジュアル、フォーマルではない印象です。一方、下にストッキングを履くと、網タイツはストッキングの柄のように見えます。脚はストッキングによって見た目にも引き締まり、カチッときまるフォーマルな印象になります。

 

 

足元はどうでしょうか? ヒールを履いたストッキング+網タイツ脚は、質感たっぷりのまさにスト足そのものです。ここに生足感は微塵も感じられません。特に足首、足の甲は生地が伸びません。ストッキングと網タイツの二重の質感によって、感覚的には60デニールタイツに匹敵する着用感です。

 

 

 

ストッキングと網タイツの重ね履き部分をクローズアップしてみましょう。寄ってみると、網タイツの網目の下にストッキングがしっかり重なっていることが見て取れます。交編ストッキングはナイロン特有のすべすべ感がありますので、その上に網タイツを履くと生地同士が滑ってしまって履いていて違和感があるかも?と思っていましたが、実際はその心配は無用です。レリッシュはサポート力が弱いほうですが、それでもツルツルとして滑ってしまうということはありません。

 

 

 

網タイツにしろ、普通のストッキングにしろ、重ね履きの難しいところはモアレ(2枚の生地が重なってできる模様)と、どうしても重ね履き感の出てしまうつま先です。ストッキング+網タイツであればモアレは出ませんが、つま先はやはり多少なりとも重くなってしまいます。前に触れたように、つま先がすっきりとしたLacy Ribbonであれば、重ね履きしても補強部分のある足指まわりはそれほど野暮ったくなっていません。

 

 

 

ただし、つま先の縫い目ラインはどうしても2本入ります。なるべく2本の縫い目ラインが重なるように、普段にも増してつま先のズレを気にされるとよいと思います。