毎日あまりに暑いので、オットが『アナと雪の女王』DVDを借りてきました。色彩的に涼めそうだから。

しかしわたくし、ディズニーのおひめさまたちに抵抗があるんです。彼女たちは確かにかわいく造形されているけど、主体性がなさすぎて「女の子たちっ! あれを目指したら何もできなくなるよ!!」とモヤモヤイライラしてしまって。
(だってたとえばオーロラ姫、あの子自身は努力してないし、百年にわたって眠っているので向上心どころの話じゃない。生まれたときに妖精たちが彼女に授けたのも美貌とか、いやまあ外見も大切だけど、もし姫じゃなく王子が生まれていたら勇気とか知恵とか、主体的に生きる力を与えられていたはずなのにさ。中身の存在しないかわいいだけの女の子がハッピーになれる物語、あれを幼児期に見せて憧れさせるって女の子をばかにしてると思うなあ)

だから内心、せっかくオットが借りてきてくれたDVDなのにみるみる機嫌が悪くなっちゃう内容だったら困るーとおそれていたのですが。


たいへん好みでした。


何がいいって、むりやり王子様をあてがわないところ。あ、ネタばれ回避であんまり書きませんけど、友人に話したら「あー、ディズニー映画は何してもジェンダーの人から叩かれるからヤケクソ的に男を出さない作品にしたって聞いたよー」とのことで納得。。。

あとはやっぱり、エルサの王女時代に両親がとった対応。子供がマイノリティだった場合に(セクシャルマイノリティ、心身に障害があるなど)親はどんなふうにしたらいいのか、問題提起しているように思います。エルサの両親は娘を隠すことを選んだけれど、そのせいで娘が自己否定を強め、コンプレックスでがんじがらめになっていく様子は本当に気の毒。そりゃあね、おおっぴらにすることが躊躇われるのは当然というか、私も戸惑うにちがいないんだけど。
少なくともエルサの場合、隔離されても慕ってくれる妹がいてよかったね……いなかったらどこまでも暴走したよね。


こないだのお芝居といい、アナ雪といい、考えさせてくれる作品にたくさん出会えてラッキー。いい夏です。