もう一つの物語り【愛染】295 | シンイLove♥魅惑の高麗ライフ

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あくまでも管理人の妄想の世界です。
ご了承の上お読みくださいませ。

 
 
 
 
ジノが直接やってきただけでも驚いたミンスだったが
その後を追い、駆け込んできたヘジンを見て
何やら嫌な予感がするミンス、取り敢えずヘジンを立たせ
 
「場所を移そう、病院のカフェにでも」
 
そう言うが、まだ息も整わないヘジンが
 
「院長…病院じゃない所がいいと思います
誰かに聞かれるかもしれないし
こいつ、いえジノが少しおかしいんです」
 
「ほう、何事かは知らんが…では家に行くか」
 
二人は揃って頷いた
 
「院へは私が連絡しておく、付いて来なさい」
 
そう言うとミンスは歩き始めた
マンションではウォノンとばあやが出迎える
ミンスの後ろに隠れるように立つヘジンとジノを見て
ウォノンは現代に来て初めて間近で見る
同年代の二人に目を輝かせた
 
一方のジノとヘジンは豪華な部屋に
完全に気後れしていた
ミンスに促されリビングへと入るも
部屋中を見回し一向に視線が定まらない
 
「そこに座って待っていなさい、着替えてくる」
 
そう言ってさっさと書斎兼寝室に行ってしまったミンス
 
「二人ともコーラでも飲むか?」
 
ウォノンの問いかけに黙って頷く二人
 
「待ってて直ぐに持ってくるから」
 
ウォノンは嬉しそうに笑うとキッチンへと走った
 
「ばあやコーラ、何かお菓子ある?」
 
「そこの戸棚に袋菓子がございますよ」
 
そう言いながらグラスにコーラを注ぐばあや
 
「お菓子の食べ過ぎはいけませんよ
ぼっちゃまはお茶になさいませ」
 
「わかってる僕は何でも良い、早く
二人が待ってる、あっそれと父さんにはコーヒーで」
 
ばあやの手からトレイを奪うと自分でリビングに運ぶ
二人の前にコーラを並べ、袋菓子を開けるウォノン
 
「そうだ皿が必要か、直ぐに持ってくるから」
 
立ち上がるウォノンに
 
「いえあの…このままでも良いですよ
こうすれば皆で食べられますよ」
 
ヘジンはそう言いながら、袋の背と底を開き
一枚のシートにしてしまった、ウォノンは目を見開き驚いた
 
「何と…なるほどこうすれば皿は要らぬのか」
 
『ん??要・ら・ぬ・の・か??』
 
ジノとヘジンは思わずウォノンを見た
その視線に気づいたウォノンは二人に
 
「どうしたのだ?」
 
するとジノとヘジンは声を揃えて
 
「「何歳?」」
 
ウォノンは驚き
 
「何なのだ…確か十四で間違いないと思うが」
 
「ねえ、名前何ていうの?」
 
「チェ・ウォノン」
 
ここでジノが過敏に反応した
 
「チェ・ウォノンって…師匠の弟なのか?」
 
ジノの質問に
 
「あっ…その方?じゃなくて君があのジノか」
 
するとジノは少し機嫌悪そうに
 
「確かにジノだけど、あのってなんだよ」
 
「気を悪うしたなら謝る、決して悪い意味ではないのだ」
 
「ストップ…スト~~ップ」
 
いきなりのヘジンの声に、ジノもウォノンも驚いた
 
「チェ・ウォノン、私はヘジン…キム・ヘジンよ
はっきり聞くけどウォノンは何処の生まれ?
…って言うかさ…何処から来たの?
言葉遣い変だよ、私と歳違わないのに…おかしいよ
まるでお爺さんと話してるみたい…」
 
ジノも頷くと
 
「師匠やカンギョがはじめの頃そんな風だった
アメリカから来たって言ってたのに
変な感じしてたんだ、何処から来たんだよ
えっ…言えよ何処から来たんだよ」
 
ウォノンは予想外の展開に何も言えない
 
「二人ともやめなさい…
ウォノンは退院したばかりだ、いいがかりをつけるな」
 
やっと戻って来たミンスが二人を諌めた