最下層へと急ぐ一行は第2層でソードスキルの高いモンスターに苦戦しながら協力しての集中攻撃で倒した。残り時間は1時間くらい、ダンジョンは4層構造になっている。
『そりゃそうと、おめぇなんだよさっきのは?見たことねーぞあんなの』
『システム外スキルだよ。スキルコネクト』
『この前のアップデートでALOにソードスキルが導入されたろ?』
『でも二刀流や新聖剣みたいなユニークスキルは実装されなかった』
『けどよぉ、おめぇさっき両手で』
『さっきのは二刀流じゃないよ。片手剣ソードスキルを両手で交互に発動させたんだ。ディレイ無しで繋げられるのは良いとこ3,4回だけどな』
すごい…って顔
『うーん…なんか私、今すっごいデジャヴったよ』
「なんだよさっきのは!?」
『エクストラスキルだよ、二刀流』ってね
『よし、全員HPMP回復したら三層はサクサクッと片付けようぜ!』
なんでさっきのボスで苦戦してたのに、次の層はサクサク進めると思うほどサックリと…
『よし!あとはラスボスだけだ!』
移動していると氷の檻に閉じ込められた女性がいた。
『はひぃ~~~~!』(クラインに春が…)
『お願い 私をここから出して』
『罠だ』
『罠よ』
『罠だね』
『罠だ…よな』
言語エンジンモジュールに接続しているが、ウルズとは異なりHPゲージがあるようだ…
『HPがあるってことは戦闘になるかもしれないってことだよな』
『罠だよ』
『罠ですね』
『罠だと思う』
『罠だよな 罠だってわかってる…』
『罠だと分かっててもよぉ!それでも俺はどうしてもここであの人を置いてけねえんだよ!』
『例えそれでクエが失敗したとしてアルヴが崩壊しちまっても…』
『それでもここで助けるのが俺の生き様!武士道ってやつ何だよ!』
『………』
『今助けてやっかんな!』
『ありがとう、妖精の剣士様』
『立てるかい けがはないか?』
『おっと 一人で帰れるといいんですが』
『私はこのまま城を出るわけにはいかないのです。巨人の王、スリュムに盗まれた一族の宝物を取り戻すまでは!』
『どうか私も一緒にスリュムの部屋に連れて行っていただけませんか!?』
『おい~ キリの字よぉ~』
『あーもう、わかったわかったって』
『こうなりゃ最後までこのルートで行くしかないだろ?まだ100%罠って決まったわけじゃないし』
『ありがとうございます。剣士様』
『はひひ!』
(フレイヤ…ずいぶんMPが高い。メイジ型か?)
『ラストバトル 全開でぶっ飛ばそうぜ!』
スリュムの部屋の前でアスナの補助魔法
フレイヤの魔法呪文で全員のマックスHPが増えた。
シリカ『マックスHPが増える魔法なんて初めてです』
奥に進むと黄金の宝の山。
『うはは~』
《煩わしい羽音が聴こえるぞ》
『ぁ………』
《アルヴヘイムの羽虫共がウルズにそそのかされてこんなところまで潜り込んだか》
《どうだ、いと小さき者どもよ、あの女の居所を教えればこの部屋の黄金を持てるだけくれてやるぞ》
『へ!武士は食わねど高笑いってな!俺様がそんな安っぽい誘いにホイホイ引っかかってたまるかよ!』
《そこにいるのはフレイヤ殿ではないか。檻から出てきたということはわしの花嫁となる決心がついたのかな?》
『花嫁だぁ!?』
《そうとも。その娘は我が嫁としてこの城に輿入れしたのよ。だが宴の前の晩にわしの宝物庫を嗅ぎまわろうとしたのでな。だが宴の前の晩にわしの宝物庫を嗅ぎまわろうとしたのでな。仕置に氷の牢獄に繋いでおいたのだ》
『ねぇお兄ちゃん私なんか本で読んだような…スリュムとフレイヤ、盗まれた宝。あれはえーっと確か…』
『誰がお前の妻になど!かくなる上は剣士様達と共にお前を倒し、奪われたものを取り戻すまで!』
《威勢のいいことよ!流石はその美貌と武勇を世界の果てまでとどろかすフレイヤ殿》
《しかし気高き花ほど撓む時は興深いというもの。子虫どもを捻りつぶした後、念入りに愛でてくれようぞ》
『このクライン様がフレイヤさんには指一本触れさせねぇ!』
《ヨツンヘイムの全土がわしの物となる前祝にまずは貴様から平らげてくれようぞ!》
『来るぞ!ユイの指示をよく聞いて序盤はひたすら回避!』
☆次回 「エクスキャリバー」
★剣でのバトルシーン、よかったですねフレイヤ、あれじゃクラインは罠でも助けますよね~
…巨人の王はすごく大きいし強そうだけど大丈夫かな。次も迫力のバトルシーンを期待しますね。