「中学受験では小5に入ると成績上位者が固定化されてくる・・・」

 

市進に限らず、他の中学受験塾(SAPIX、四谷大塚、早稲アカ、日能研など)に通われている方でも、同じような感覚を持っている人は多いのではと思います。

 

でも、頭の中で何となくそう思うだけで、具体的な数字を目にすることは少ないのでは?

 

今回は前回記事の根拠となっている、定例試験のデータをもう少し詳しく見てみます。

 

定例試験はあくまで市進生の内部テストですが、他の中学受験塾に通われている方にとってもある程度参考になると思います。

 

 

下の円グラフは、「小4~小6に行われた定例試験の成績上位者(~50位)が、小6の第7回定例試験でどのような成績をとったのか」を表しています。

 

第7回定例試験は11月下旬に実施され、受験校決定の判断材料となる重要な模試として位置づけられています。これが入試前に行われる実質的に最後の定例試験と言えます。

 

また市進の定例試験における~50位以内は、最難関校(御三家+渋幕など)が視野に入る立ち位置です。

 

円グラフの色分けは以下の通りです。

:1~50位

:51~100位

:101~150位

:その他(151位~、欠席・退塾など)

 

 

 

上に5つの円グラフがありますが、小4から小6へと受験カリキュラムが進むにつれ、緑色の割合が高くなっていることが一目瞭然です。

 

このことは、高学年に行われる定例試験ほど、実質最後となる第7回定例試験と相関性が高いことを意味しています。

 

小6第7回定例試験で成績優秀者(~50位)に入る可能性を数字で示すと、

 

小4の6月時点で50位以内 → 16%

小4の1月時点で50位以内 → 33%

小5の4月時点で50位以内 → 50%

小6の4月時点で50位以内 → 56%

小6の10月時点で50位以内 → 61%

 

小4の6月は中学受験カリキュラムの初期であり、まだ学力の差はあまりなく、順位変動が激しい時期と言えます。この時期に成績上位者(~50位)に入っていても、最終的に「その他」に区分される人は50%近くもいます。

 

小5に入ると、定例試験の成績上位者(~50位)は、緑色の割合が50%を超えると当時に、紫色の割合が急に減っていきます。つまり成績上位者の固定化が進行しているのです。

 

小5の4月の時点で成績上位者(~50位)に入ると、

最終的に、

 50位以内(市進偏差値69以上)に入る可能性は50%

 100位以内(市進偏差値66以上)に入る可能性は68%

になります。

 

このことは、小5の4月の時点で、最終的な成績上位者(~50位)のうち、すでに50%が固まっていることを意味しています。

 

前回も書いてきましたように、上で示した5つの円グラフは、中学受験で特に難関校に合格するためには、小4までの勉強がいかに重要であるかを明確に示しているのです。