中学受験でこのような問題をよく見かけますよね。
<例題>
バスが時速90kmで壁のある方向に向かって走っている。バスが壁から730mの地点に来た時に、3秒間クラクションを鳴らした。以下の問題に答えなさい。ただし、音が空気中を進む速さを340m/sとする。
(1)バスの秒速を求めなさい。
(2)壁でまっすぐに反射してきたクラクション音がバスの運転手に聞こえるのは、クラクションを鳴らし始めてから何秒後でしょうか。
(3)壁でまっすぐに反射してきたクラクション音がバスの運転手に聞こえているのは、何秒間でしょうか。小数第3位を四捨五入し、小数第2位まで求めなさい。
この問題は、ある有名私立中高一貫校の過去問を少しアレンジしたものですが、
どこの学校だと思いますか。
その答えは・・・
開成高校 です。
高校受験の問題なんです。
でも、これと同じようなタイプの問題が、
市進の中学受験テキストにも出ていましたし、
つい最近では、中学受験ドクターのブログでも取り上げられていました。
この問題、何年前に開成高校で出題されたのかはわかりませんが、
成績トップレベルの高校受験生(中3)が解いていた問題を、
今では中学受験生(小6)が解いているのだ。
中学受験の問題については、入試問題を作成する学校側と、
受験対策をする塾との知恵比べみたいなものがあって、
以前より明らかに難化しています。
その結果、中学受験の準備に要する期間は以前より長くなり、
子どもたちにかかる負担は大きくなっているのです。
以前に、「昭和時代の合不合判定テスト」という記事を書きましたが、
現在の中学受験は、親世代が体験したものとは大きく変わってしまい、
以前の経験はあまり参考にできません。
入試問題の難化はその一例でしょう。
開成高や筑駒高の入試問題レベルが、中学受験に普通に出てくるなんて、
昔ではありえなかったと思う。
我が家では中学受験を終えて半年経ちますが、
娘とこのような理科の問題を一緒に解いていると、
現在の中学受験の勉強がいかにハードで過酷であるか、
改めて気づかされます。
<例題の答え>
(1) 秒速25m
(2) 4秒後
(3) 2.59秒間
(興味ある方は、最高水準問題集 理科 中1 のp.88を見てください。(3)は難問扱いとなっています。)