大学受験において「推薦入試制度」は昔からありますが、私が高校生の頃、推薦入試を利用する人は今ほど多くありませんでした。

 

現在の大学受験では、AO入試や多様な推薦入試が私立大を中心に行われ、国公立大にも広がっています。

 

文部科学省の調査によると、平成30年度の大学入学者(61万人)のうち、AO入試や推薦入試で入学した割合は45.2%です(平成12年度は33%)。

 

私立大学に限れば、52%と過半数を超えています。

 

近年、AO入試や推薦入試は増加傾向にあるので、現在ではさらに増えているのではないでしょうか。

 

私の出身高校(都内男子校)では、いわゆる指定校推薦はあるにはありましたが、当時は学校として推薦を推奨している雰囲気では全くなく、実際に応募する人は少なかったように記憶しています。

 

指定校推薦を得るためには、大学が求める評定をとることが必要ですが、普段の定期テストが難しいため、学年平均点がいつも低く、今となって思えば、そもそも推薦に必要とされる評定をクリアした人は少なかったのかもしれないうーん

 

高校当時を思い返しても、推薦入試が話題になった記憶があまりないのです。

 

ところが、この話をママにしてみると、話が全くかみ合わないのだ・・・ショック

 

ママの通っていた高校では、推薦の人気が高く、○○が△△大の推薦をとったとか、◇◇大の推薦を取れなかった子が泣いちゃったとか、推薦入試の時期はそんな話題で盛り上がったのだという。

 

この話を聞いたとき、学校によってこんなにも違うものかと、すごく驚きましたびっくり

 

校風以外にも地域によって事情が異なるのかもしれません。

 

指定校推薦入試は、大学と高校の信頼関係に基づいて実施されている制度です。

 

高校が推薦した生徒が、大学入学後に問題を起こしたり留年すると、次年度以降に推薦枠がなくなるという話は良く聞きます。

 

そんなことにならないように、高校側は優秀な生徒を推薦すると思うのですが、どのような選考プロセスを経て候補者が選ばれるのか?

 

そもそも、指定校推薦に必要とされる評定は高校によって異なっているのか?

 

など、不明瞭なことが多くて何だかモヤモヤしますくもり

 

推薦入試ではこれまで地道に努力してきたプロセスや実績が評価されるので、1回の入試成績で合否が決まる一般入試とは性格が全く異なるものです。

 

大学が推薦入試を積極的に行う背景には、一般入試では測ることができない能力を持つ多様な学生を入学させたい意図があるものと思います。

 

 

ところで、この推薦入試ですが、現在では中学受験でも行われるようになっています。ただ中学受験の場合、第一志望入試という意味合いが強いものになっています。

 

調べてみると、千葉や茨城では70%以上の私立中で実施されていますが、不思議なことに、埼玉、東京、神奈川では全く行われていません。

 

この違いは、都道府県内の私立中協会などでの取り決め(入試解禁日など)と、何か関係があるのかもしれません。

 

中学受験の推薦入試についてはまた書いてみたいと思います。