Q&A1813 PGSと低体重や胎盤機能不全の関連は? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 36歳の時にPGSにて妊娠し、39週で計画無痛分娩中に胎児の心拍が低下したため、緊急帝王切開にて出産しました。体重は2500gと小さめで、医師からは臍帯が細かったことと、胎児胎盤機能不全と言われました。もうすぐ1歳になる現在も、身長・体重共に発育曲線の下限を少し下回っています。

そこで質問ですが、PGSと低体重や胎盤機能不全に関係はあるのでしょうか。次の妊娠を計画した際、また低体重になるのではと思うと、PGSをしたもの(5日目 5BB)と、していないもの(6日目 5BC)のどちらを移植しようか迷っております。
なお、妊娠中の経過は概ね良好で、胎盤機能不全は指摘されておらず、エコーで臍帯血流も問題ないと言われていました。

以前、先生のブログ「PGDにより出産した赤ちゃんは小さくない」(http://ameblo.jp/matsubooon/entry-12250223127.html)におきましては、あくまでPGDということでしたので、PGSの場合はどうかと思い質問させて頂きました。

 

A PGDもPGSも胚に与える影響は同じで、その後の分析方法が異なるだけです。したがって、紹介した論文と同じとお考えください。PGSと低体重や胎盤機能不全との関連は報告されていません。PGSの実施によるのではなく、偶発的に生じたものと考えます。

 

なお、このQ&Aは、約4〜5ヶ月前の質問にお答えしております。