☆漢方薬の適量って? 少なすぎ? 多すぎ?
こんにちは、まつもとです。
先週は、アトピー性皮膚炎を完治させたいと病院に通ったけれど、かえって悪化してしまった方からのご質問にお答えしておりました。
その中で……
「漢方薬は適量を使用するべき」
という鉄則に触れました。
「適量って??」と、疑問に思われた方もいらっしゃるかと思います。
そこでちょっと、「漢方薬の適量」問題に触れてみますね。
実は、日本で使われている漢方薬は、総体的に「足りない」ということをご存じですか?
とくに、こちらのブログでお伝えしている、アトピー性皮膚炎など「皮膚科」系のトラブルは、身体の外側にある皮膚に効き目を届かせないといけないので、ある程度の「量」が必要なんですよ!
内臓に効かせたいときは、比べると少量でも届きます。
が、皮膚は、身体の一番外側ですからね。
それなりの量を投入し、全身におくすりが行き渡っている状態を作らないと、外側の現場に効果が届かないんですよ。
それなのに。
全然薬量が足りないんです、日本で流通している漢方薬は。
漢方薬をお持ちの方は、パッケージを見てみてください。
ないひとは、ドラッグストアなどの店頭で手に取って。
使用されてる3~10種類くらいの生薬が書かれてますよね。
生薬の名前の次に、グラム数が書いてますが、これは、
1日量……書いてある通りに服用したときに、1日分に含まれている生薬の量
が表示されているものです。
多くて3gとか、すくないものだと0.16gとか、書いてますよね。
少ないんだよ~~~!!
中国の皮膚科では、患者さんに出す煎じ薬の処方箋を見ると、10~13種類程度の生薬それぞれの量は、
10~30g
です(多いものだと50とか120gとか!)。
皮膚科はとくに量が多いですからね。
これを煎じて、普通1~2日で飲みきります。
だから、1回分の煎じ薬は、「脈診を取るときの腕枕」くらいのサイズになります。
うーん、もっと分かりやすいたとえ、ない?
ちょっとしたポーチくらいの大きさ、で伝わるかな。
なので、日本で、安全に、しかも効果を出すには、
「組み合わせ」
でがんばります。
「湿熱」の存在が大きいときは、清熱利湿の方剤を複数組み合わせるとか。
健康食品分類のものをしっかり入れるとか。
かなり工夫が求められます。
しょうがないです、この環境でも、改善していかなきゃいけないんですからね。
まつもとがご相談者さまに「養生」をお勧めするのも、このためです。
どうしても少なめになってしまう薬量でも効果を出すためには、体内の悪化要因を少しでも減らす必要があるからです。
病気の勢いよりも少ない力で、「ツンツン」とつつくと、かえって病気の勢いが増すこともありますしね。
必要量を投入することが重要なの。
で、少なくとも日本国内でお手当する場合、「多すぎたらどうなるか」は、全く考えなくてよろしいです。
アトピーを治すための、正しい食べ方(食養生)を、しっかり学んでやってみてくださいね。
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