2022年9月23日

日本 vs アメリカ 2−0(鎌田、三笘)

 

日本は前田をワントップ

左に久保、中央に鎌田、右に伊東という布陣。

ボランチは遠藤に守田。

守備に中山、冨安、吉田、酒井を並べた。

 

時間ごとの経緯は割愛する。

この日良い試合ができた。

その要因と課題を列記したい。

 

収穫

・前田の鬼プレス

 →2度追い、3度追いができるので遠藤、守田の回収率アップに繋がった。

 

・伊東、久保が「サイド」でプレー

 →しっかりと幅を取って仕掛ける。

  2人ともドリブルでボールが持てて、2人3人を相手に運べるので中央の鎌田がフリーになりやすい。

 

・鎌田の動き出しの秀逸

 →勿論彼自身の判断の良さ、そして少し遅れて入っていく動きが秀逸。

  今日1番シュートを打ったのは鎌田だろう。

 

・冨安の異常さ

 →はっきり言って彼は異常なレベルにある。

  1対1の強さ、スピードでも圧倒。ポジショニングも間違いがない。

  その上で、敵を十分に引きつけてからパスを出せる技術もあるので、

  ビルドアップ時に相手を1枚剥がせる。

  意外とボールを持つのが苦手な遠藤を潰せば!という日本対策の解決策になり得る。

 

・仕上げの三笘

 →言うまでもない

 

 

課題

・両SBの裏

 →酒井、中山の裏は狙われていた。

  相手のボランチ含めてサイドに出た時に、久保、伊東が自陣ゴール付近まで下がるのは、

  日本としては嬉しくないが、破られないためには必要。どう整理するか本番では危険。

  まぁ冨安をSBにすればほぼ解決するのだが、そうすると板倉か、伊藤が通用することが必須に。

  実に悩ましい。

 

・CBのクロスへの対応

 →特に吉田側ではFWにファーに逃げられマークを離す場面も散見。

  本戦では致命傷になりえる。対処が必要。

 

・サイドの人選

 →久保はアイディアもあるし、取りに行く守備は本当にうまい。

  しかしブロックを組んだときにサイズとしての弱さもある。

  逆に南野を置きたいならば中央に入っていくので鎌田のスペースがなくなる。

  どう攻撃を整理するのか?

  サイドに張ることで引きつけられて中が空く相手なら、久保、伊東で良い。

  逆にサイドを捨ててきそうな相手なら、南野、堂安を使って、両者ともガンガンカットイン、というのも面白い。

  結局は相手を見て決めるしかない。

 

・ボランチの控えがいない

 →遠藤と守田は素晴らしい。素晴らしすぎるが故に代わりがいない。

  3試合フルで出て、トーナメントも勝ち上がりたい時にどう戦うのか?

  攻撃陣は駒が見えてきたが、ボランチだけは、、、

  柴崎、原口はIHだし、鎌田も降りれるとは言えこの刈り取り力はない。

  鳥栖でいう小泉、かつての松岡タイプがもう1人控えに居れば。。。

 

・CBの強さ

 →この試合で前プレが効いた要因に、プレス→大きく蹴られた→CBが競り勝つ(またはカット)というのがある。

  本戦で日本のCBが相手FWとの1対1に優位に立てるのか?

  それができなければ相手はサッサと蹴って押し下げれば良いだけ。

  CBが下がればビルドアップも阻害できるし、前プレ後に大きく蹴っても、ラインが低ければ日本は回収できない。

  今日の試合はそこまで指標にならないのが悩ましい。

 

・FWの人選

 →攻撃のための古橋か、プレスのための前田か、キープのための大迫/上田か。

  どういう攻撃ができそうか?で決めていくのだろうが、手が多いのは良いことだ。

  しかし、前田の鬼プレスはスペインの異常なまでの技術に通用するのか?

  剥がされて空回りしないか?

  現在の大迫は、そのキープ力がドイツ相手に通用するのか?

  古橋の裏抜けはコスタリカのような引いた相手に通用するのか?

  結果論でしか言えない部分はあるが、楽しみな反面怖さもある。

  

 

上記の課題は、今日みえた課題というよりは、本番までに整理したいこと。

駒は揃った。

あとは監督の選択と決断が問われる。 

 

さあ戦おう!

 

 

ーーー戦評ーーー

権田 6.0 特に可もなく不可もなく。怪我の心配もありハーフで交代

 

酒井 5.5 試運転だったか、少し裏を取られすぎた。攻め上がりの迫力はさすが

吉田 5.5 後半は十分に及第点もクロスへの対応に不安が。

冨安 7.0 日本が圧倒した要因の1人。手放しで賞賛。CBでもSBでも右足も左足も超一流。

中山 5.5 悪くはないが、ビルドアップの判断の遅さと必ず左でしか蹴らないリスクも。

 

遠藤 6.0 ややファールになるシーンもあったがさすがの回収力。

守田 6.5 彼が中盤を制圧した。攻守に替えが効かない。

鎌田 6.5 貴重な先制ゴールに上質なプレーの数々。シュートの時の脱力は流石。

 

伊東 6.5 彼自身の突破は数えるほどだが、3番目のプレス要員として幾度となくパスカット。

前田 6.5 彼のプレスがなくなった後半に失速。スピードある守備は厄介。フィールドに何人も居たと錯覚させる程

久保 6.0 前半は出色の出来。技術を活かして攻守に貢献した。後半相手に持たれる展開では良さは出し辛く。

 

ーーー

Sダニエル 6.0 大きなピンチはなかったものの安定。キックの良さも見せて貢献

町野 5.0 今日は試合に入りきれなかった。プレスもポストも中途半端だったと言わざるを得ない。がんばれ!

伊藤 6.0 途中出場のCBというのは難しいものだ。しっかりアジャストしたことに拍手。守備の強度を落とさなかった。

堂安 6.0 アイディアは見せた。

三笘 6.5 芝に苦しんだ感じもあるが、結局は決めてみせた。1−0と2−0はまるで違う。千両役者。

原口 ー ゲームを締めた