フランクフルト vs マルセイユ

 

CL決勝トーナメントを掛けたグループリーグでの試合。

わずか3分でその才能を見せつけた鎌田大地

 

鳥栖時代と変わらず、ひょうひょうと、しかし逞しい表情でプレーする彼は

もはやこのチームの王様である。

 

毎年得点王は抜かれ、10番コスティッチも抜かれ

それでもCLで躍動するフランクフルト

 

そして鎌田が見せている今年のプレーは、

まさに「ワールドクラス」そのものだ。

 

このゴールも

 

3列目からのトップスピードでの走り込み

味方のスルーに合わせた完璧なトラップ

前に相手DFが2人いる間での右へ半身ずらすワンタッチのコントロール

相手が寄せ切る前に的確なミート

 

これだけの技術を魅せたゴールだが、

おそらくTV映えはしない

 

派手なロングシュートや、ルーレット、個人技による突破ではない

しかしこのゴールにはサッカーの「センス」全てが詰まっている。

 

鳥肌が立った。

 

そして、この前の試合でも見せた、4点を奪って大量リードしている試合での

猛烈なスライディング

 

 

断っておくが、鎌田大地という選手は、決して守備をさぼる選手ではない。

「届かないボールは追わない」だけだ

 

このシーンは届くと分かった。

そして完璧なスライディングでボールをからめとった。

 

猛烈な勢いで後ろから迫り

クリーンな、激しいスライディングで奪い取り

悠々と立ち上がり、ボールを手中に収めたその立ち振る舞いは

 

フィールドでの王様が誰であるか、思い知った事だろう。

 

早くも公式戦10ゴール目を上げた鎌田大地。

 

 

11月開催のW杯で主役にならないハズがない。

 

その勇姿を目に焼き付けておきたい。

そして何よりも

 

彼が奏でるサッカーのセンスあふれる躍動を

しっかりと感じ取りたいと思う。

 

ーー
「どこを見てドリブルしてるんですか?

 相手の重心や足の運びを見て、逆を突いてるんですか?」

 

鎌田

「そんなんイチイチ見るか笑(ぼけ)」

 

ほんの一瞬だけかつて聞いたことがある質問に対する鎌田の答えだ。

(ぼけ)は、僕の偏見だが笑 彼にとってはその位くだらない質問だったのだろう。

 

いまだに彼が何をみてプレーしているか僕には分からない。

僕らには見えない何かを見ているのかもしれない。

感じ取っているのかもしれない。

 

いずれにせよ僕らに出来ることは1つだけだ。

 

その才能が生み出す軌跡を堪能し

おもいっきり楽しむこと。

 

それはサポーターにのみ許された特権だ。

全てを賭けて戦う選手たちの国を挙げての最高峰のぶつかり合いを見れる幸せ。

 

W杯はもうすぐそこだ