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一昨年、父(享年75歳)の7回忌を迎え
父を思い出す事が最高の供養だと思い
この連載を書くことにしました
父(三男)は熊本の貧しい農家の
4番目の子どもとして生まれました
一番上の姉(初子)を筆頭に
その下には男五人(一男・二男・三男・四男・五男)
の6人姉弟そんな父と私のお話です
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初めての方はこちら から
胃切除手術を無事に終えた父は、術後の経過も良く
一ヶ月ほどで退院した
3分の1残った胃がどれほどの働きをしてくれるのか
母は毎日、消化の良い食事を父の為に用意した
それでも最初~父は少し食べるだけで入らなくなる
数ヶ月経った父は・・・量は少ないにしても
人並みの食事が出来るようになった
だが・・・パンはダメだ
少しでも食べると、転げ回り脂汗をにじませる
夏・・・父は会社に復帰した
日に日に回復して来る父の様子に安心した私は
再び・・・気持ちは青木さん一筋
青木さんと相談して結婚するのは~
父の容体がもう少し回復する、来年の春を目標に決めた
私は25才になる誕生日(3月5日)前にしたかった
「3月3日とか~良くない」
「それより・・・うちの両親にも
正式にふたりで報告しないといけないね」
「そうかバタバタして忘れてたね」
まだ結婚話が出ていない頃~
1度青木さんのお宅へ行った事がある
その時「良かったら夕飯を食べて行ってね」
と言うお母さんの言葉に甘え、おご馳走になった
その時、私は緊張から青木さん用の大きな茶碗と
わたし用に用意された小さな茶碗を間違え
大きな茶わんに、こんもりと盛られたご飯を
『残しては失礼だわ』と必死で食べた
「茶碗・・・良ちゃんと逆よ」
お母さんから笑われた
きっとおっちょこちょいだと思われているに違いない
週末、青木さんのご両親に会いに行った私は
名誉挽回しようと張り切っていた
青木さんのお父さんは歌に自信があるらしく
自分の歌を吹き込んだテープを私に聞かせる
「わ~お上手ですね」
必死でおだてる
お母さんは青木さんのアルバムを見せ
「この頃、良ちゃんはほんとに可愛かったのよ」
と思い出話に花が咲く
「ほんと
でも・・・今も可愛いですよね」
必死で話を合わせる
私は出されたケーキを食べるため
可愛いプラスチックフォークで
ケーキを切ろうと力を入れた瞬間
バキッ
凄い音を立てて、フォークが折れた
「あはは・・・そんなに力を入れなくても切れるわよ」
「すみません」
また失敗
大したアピールも出来ぬまま、青木宅を後にした
いちおう結婚に対して反対はされなかったが・・・
どういう印象を持たれたのかが気になっていた
まだ、口約束だけで・・・正式に結納を交わしていない私たち
今なら考えなおせるとでも思っているのだろうか
回りがいろいろ心配して、だんだん私は面倒臭くなっていた
青木さんの方は・・・
「お母さんが『痩せてるけど、子供は産めるのかねぇ』って
心配してたよ」
と言う
当時の私は、ウエスト58cm
心配されても仕方がないくらい痩せていた
(心配御無用
ポロポロと3人も産んだ私は、その面影すらないけどね)
「姉さんたちが『まゆみさんは気が強そうだから
良ちゃんが尻に引かれるんじゃないか』って
心配してるんだ」
(はい気は強いですが・・・なにか)
うちの方はと言うと・・・
青木さんの給料が少ないことを心配していた
「やっていけるのか」
「私も働くから、大丈夫だよ」
「始めっから、まゆみの稼ぎを充てにする様な生活は
ちょっと心配だなぁ~」
私は青木さんに言った
「なんか~私・・・結婚なんてどうでも良くなって来た」
「そんなこと言うなよ」
「だって・・・回りがいろいろ言って面倒臭くなった
私・・・結婚やめるよ」
「そうかわかった
でも~自分は諦めないから」
家に帰って、冷静になった
青木さんの「諦めないから」と言う言葉が
私の頭の中をぐるぐる回る
とても力強く、頼もしく感じた
『やっぱり・・・良ちゃんしか居ない
私も頑張る』
そう思えた
~(141)へ続く~
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