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一昨年、父（享年７５歳）の７回忌を迎え
父を思い出す事が最高の供養だと思い
この連載を書くことにしました
父（三男）は熊本の貧しい農家の
４番目の子どもとして生まれました
一番上の姉（初子）を筆頭に
その下には男五人（一男・二男・三男・四男・五男）
の６人姉弟
そんな父と私のお話です
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初めての方はこちら から
和装から洋装にお色直しの私たち
良ちゃんは紺色のタキシード
私は白のウエディングドレスに
初子伯母さんが作ってくれたベールに胡蝶蘭のブーケ
ベールにも胡蝶蘭があしらわれていた
結婚前に私をイライラさせた伯母さんだが・・・
一生懸命～私の為に作ってくれたのだ
｢時間もお金も・・・思ったより掛かったんだよ
｣
と恩に着せなければほんとに良い人なのにな
父は伯母さんの事を
「思った事をそのまま言葉にする子供の様な人
単純で～悪気はないが、人を傷付ける困った人
」と言う
良い事も悪い事も初子伯母さんは思ったら全て言葉にする
ある意味、裏表がない正直な人である
父からいつも「姉ちゃんは・・・いい加減にしないか
」と怒られる
「うちは・・・今日から【見ざる
聞かざる
言わざる
】だから
」
と言うわりには～守った事は無い
私と良ちゃんは再び扉の前でスタンバイする
ふたりの思い出の曲（来生たかお）が流れる中
キャンドルサービス
で
参列者のテーブルを回ってご挨拶
みんなから祝福され、幸せ気分MAX
良ちゃんの友達席を回ると・・・ロウソクが濡れてなかなか付かない
『こんな悪戯する人～必ずひとりは居るよね
』
と心の中では思いながらも、顔はニコニコ
私たちの炎
は『こんな事では邪魔出来ない
』
と見せつけてやった
音楽が終わる前に～無事、全テーブルのロウソクに火が付き
ひな壇の大きなハート
のロウソクに点火する
良ちゃんが｢初めての共同作業だね
」と小声で囁いた
私たちはその前に行ったケーキカットでケーキを切っていない
３段の大きなプラスチック製ケーキの一部分だけ
ナイフを入れられる様になっている
しかし・・・私たちは緊張のあまり、別のところにナイフを入れ
『カランカラン』と音がした
だが、ＢＧＭでその音はみんなには聞こえていなく
気付かれてはいないようだった
司会者が「初めての共同作業です」と言ったが・・・
作業はしていない
お決まりの両親への手紙では想像通りの涙
涙
私は父の涙を何年分も見た様な気がした
披露宴が終わると、良ちゃんの友達が準備してくれた
二次会会場へ移動する
初めて会った良ちゃんの友人からいろんなエピソードを聞き
大爆笑の中～楽しいひと時が過ぎた
そして私たちはハネムーンのアメリカへ旅立った
～（151）へ続く～
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