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一昨年、父(享年75歳)の7回忌を迎え
父を思い出す事が最高の供養だと思い
この連載を書くことにしました
父(三男)は熊本の貧しい農家の
4番目の子どもとして生まれました
一番上の姉(初子)を筆頭に
その下には男五人(一男・二男・三男・四男・五男)
の6人姉弟そんな父と私のお話です
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初めての方はこちら から
胃ガンで胃の全摘手術を受けた母は無事退院した
そして~淋しがり屋の父にも元気が戻った
数年前に同じ病気で胃を3分の2切っている父のお陰もあり
食事方法のコツ伝授で、母は順調に回復に向かっていた
季節は冬・・・あかりは11ヶ月で歩き始め
言葉も「マンマいる」「ブーブーきた」など言えるようになっていた
歩くのも言葉も他の子より早く、私は心の中で・・・
『人前でもしっかり話せる子になるんじゃないの
おまけに運動神経まで発達しちゃってる
将来は~女子アナかスポーツでオリンピックか』
そんなことを考える
だが母は言う
「少しくらいくらい歩くのや言葉が早いからって~
関係ないわよ」
しかし私は『そんなことはない』と思っていた
(でも・・・母の言う通りだった
どう言う事か?詳しくは・・・
本人も読んでいるかも知れないから控えさせて頂こう)
あかりは1才の誕生日を迎え
私たちは旦那(良ちゃん)の実家でお祝いを済ませ
その後、私の実家に遊びに来ていた
父は和室の応接台の上に座布団を敷き
あかりを座らせる
そして~そのあかりを目の前で眺めながらビールを飲んでいる
「お父さん何してるの
昔っからテーブルや机の上に座っちゃダメって
お父さんが言ってたんでしょ」
「あかりちゃんは良いんだよ
ここに座らせたら、あかりちゃんを見ながら飲めるからね」
「そんなにずっと見ていたいの」
「ああ目に入れても痛くないって~
ほんとに昔の人は良く言ったものだ」
今までお酒を飲む時は、いつも私に相手をねだる父だったが
もう~あかりが居れば良いようであった
父はチョロチョロするあかりを座布団に座らせなおしたり
自分の膝の上に座らせたりして嬉しそうにしている
私がその場を離れ、母と話をしていると
「あかりちゃんおいちいかい」
「おいちい」
父とあかりの会話が聞こえる
「何を食べさせてるんだろうね」
母と様子を見に行った
「何してるの」
あかりの口の回りは泡だらけ
「心配しなくても・・・泡だけだよ
まゆみも小さい頃から泡だけ舐めてたから~
大丈夫だよ」
父は直径3~4cm、高さ6~7cmの小さなビアグラスに
ビールの泡を入れてあかりに舐めさせていた
「そのグラス・・・どうしたの」
「この前、街で見つけたんだ
小さくて可愛かったから、つい買ってしまったんだよ」
「呆れた」
あかりは心なしかホッぺがほんのりと赤い様な気がする
そう思っていると~急にケラケラ笑いだした
「あかりちゃん・・・どうしたの」
「おじーちゃん、おもちろい
おかーしゃん、おもちろ~い
あははは・・・・」
酔っぱらっている・・・・・
「ちょっとぉ~~あかり、酔っぱらったんじゃない」
「ちょっと舐め過ぎたかな
あかりちゃんは笑い上戸みたいだな」
「もう~
酔っ払いの赤ちゃんなんて・・・聞いたこと無いわ
もう止めてよね」
父は自分が美味しいものは、みんなにもあげたいと
思ってしまう性格で~口癖は・・・
「みんなが美味しいなら
お父さんも美味しい」である
その性格が時に暴走する
困ったおじいちゃんである
私たち兄妹がまだ子どもの頃~
父用にと母が買って来た【刺し身】を
母の目を盗んで、自分は食べずに私たちにくれていた
母がギロッと振り向くと
急いでモグモグを止めた思い出が頭をよぎる
~(160)へ続く~
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