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一昨年、父(享年75歳)の7回忌を迎え
父を思い出す事が最高の供養だと思い
この連載を書くことにしました
父(三男)は熊本の貧しい農家の
4番目の子どもとして生まれました
一番上の姉(初子)を筆頭に
その下には男五人(一男・二男・三男・四男・五男)
の6人姉弟そんな父と私のお話です
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初めての方はこちら から
里帰り出産から家に帰って来た途端に
あかり(1才9ヶ月)が原因のわからない病気にかかってしまった
少しでも物を食べたり、飲んだりすると
噴水のように全部戻してしまうのである
毎日毎日、私は布団を洗い床を拭く
近くの小児科に掛かるが、総合病院を紹介された
旦那(良ちゃん)に会社を休んでもらって宙(2ヶ月)を預け
あかりを総合病院に連れて行った
診察を受けると「即入院」と言われる
「完全看護ではないので、お母さんも一緒に入院して下さい」
「まだ2ヶ月の赤ちゃんが居るんですけど・・・」
「赤ちゃんは駄目ですから、どなたかに預けてください」
事務的に言われ、私はどうして良いか分からず
母に電話を掛けた
「すぐにでも行ってあげたいけど、まだ微熱が引かなくて~
ずっと寝てるのよ
ごめんね、力になれなくて」
「ううん・・・何とかなるから大丈夫よ」
1年前に胃ガンで全摘手術をうけた母は
私の里帰り出産できっと無理をして
疲れが出てしまったのだろうと申し訳なく思った
私は、青木のお義母さんに電話してみた
「お父さんが、仕事・・・休めないだろうからねぇ」
やんわりと断られる
お義母さんは、いつもお義父さんと行動を共にし
一人で公共の交通機関を利用する事が苦手なことは分かっていた
仕方ないと思った
私は先生に事情を話し、他の方法がないかお願いしてみた
先生は「点滴で水分補給をしないと
このままでは脱水症状を起こしますよ」
と言い、困った表情を浮かべたが
「少しお待ち下さい」
とどこかへ電話を掛けている様子だった
しばらくして戻って来た先生が言う
「お待たせしました
入院がベストなのですが・・・無理なようですので
近くの小児科の方で毎日点滴を受けて頂く
ということでいかがですか
最初に掛かった小児科の方には話を通していますし
毎日連絡を取り合って対応して行きたいと思いますが
大丈夫ですか」
「はい、それでお願いします」
と言うことで、毎日の病院通いが始まるが
たやすいことではなかった
朝、旦那を送り出してから病院へ向かう
歩いて5分ぐらいだが、通院も大変だ
まだ首の座っていない宙をベビーカーに乗せ
あかりをおんぶする
あかりはゲーッと戻し、私の肩が汚れる
『明日から、着替えも要るなぁ』
次の日から、あかりと私の着替え
それにタオルも多めに用意して通院することにした
あかりは毎日、朝8時から夜7時までの11時間点滴である
少しでも食べたり、飲んだりすると戻すので
2日間は絶食であった
まだ2才にもなってないのに
空腹と戦っているあかりが不憫でならなかった
宙をずっと病院に居させたくないので
あかりを病院に送り届けると看護師さんにお願いして家で待機し
宙が寝ている間に1日に何度もあかりの様子を見に行った
3日目くらいから重湯を食べられるようになった
「あかりちゃんはびっくりするくらいお利口さんですよ
わがままを言うわけでもないし、ミルキーをあげたら
『おびょうきだから、たべられないの』って
良くわかってますよ
だいたい普通これくらいの子は
お母さんから離れることが出来ないのに・・・えらいわ」
看護師さんはあかりの様子を教えてくれた
あかりは「おかあしゃん、あかりちゃんおりこうしゃんよ
おむかえだけでいいよ」
とちょくちょく様子を見に来る私にも気をつかう
2週間ほど通院点滴を受け
食事も普通どおりできるようになったので
病院からは縁が切れたが~結局は原因不明のままであった
先生の話によると「まだまだお母さんに甘えたい年なのに
自分で『お姉ちゃんだからしっかりしないといけない』
って思い込んでるんだと思うんですね
身体と心のバランスが崩れたのが、原因かも知れませんね」
と言われ、かなりショックだった
あかりには「お姉ちゃんだから」などと言ったことはないし
逆に気に掛けていたつもりだった
あかりはすっかり元気になり、ますますお姉ちゃんぶりを発揮する
ある日、ピンポーンとお客さんが来た
飛び込みの印鑑屋さんだ
「無料で子どもさんの姓名判断をしてあげますよ」
という言葉に心奪われてしまった
占いは大好きである
早速、あかりと宙の名前を紙に書いて占ってもらった
「あかりちゃんはとってもマイペースなお子さんですね
自分の世界をしっかり持ってますよ
宙君は良くも悪くも他の子とは少し変わってて
何かにつけ目立つ子ですねそれから・・・」
と話を聞いてる最中に寝ていた宙が起きて泣き出してしまった
「すみません、子どもが泣き出しましたので・・・途中で申し訳ありません」
と相手が印鑑の話を切りだす前に、話を切ってしまった
「じゃあまたお伺いしますね」
となごり惜しそうに印鑑屋さんは玄関を出て行く
部屋に戻ってびっくりした
宙が裸でおしっこまみれになり
布団からはみ出して板の間でぎゃーぎゃー泣いている
私はいそいでお風呂に入れ、服を着せた
横であかりが「あかりちゃんがオムツかえてあげたの
ピューておしっこしたの」と言う
話を聞くと~目を覚ました宙が泣いたので
オムツを替えようとしたのだ
開けた途端におしっこをして
服がびしょびしょになったらしい
それを無理やり脱がせるために転がした
ということだった
まだ2才にもなっていないあかりは何をするかわからない
恐ろしい
目が離せない
と思った
~(162)へ続く~
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