◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
父(享年75歳)の7回忌を迎え
父を思い出す事が最高の供養だと思い
この連載を書くことにしました
父(三男)は熊本の貧しい農家の
4番目の子どもとして生まれました
一番上の姉(初子)を筆頭に
その下には男五人(一男・二男・三男・四男・五男)
の6人姉弟そんな父と私のお話です
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
初めての方はこちら から
父の解剖の話を断わり、病室に戻ると・・・
娘(短大1年)のあかりは
父の手をずっと握りしめ泣いていた
「ありがとう代わろうか」
そう声を掛けると
「イヤ」
と言って離れない
あかりはとても怖がりで、いつも言っていた
「もし、お母さんが死んだら~
その瞬間にパッと離れるよ
だって・・・お母さんでも死んだら怖いもん」
そんなあかりは、亡くなった父と
病室にたった二人っきりだったのだ
父は孫のあかりに手を握られ、穏やかな寝顔をしている
父が息を引き取ったのは、あかりが来た直後である
あかりが学校から帰って来るのを
待っていたのではないだろうか
父はあかりを、目に入れても痛くないほど可愛がっていた
葬儀場に手配をした後~
長男の宙(仮名 高2)と次男の新(仮名 中3)の
学校へ連絡した
「祖父がさきほど亡くなりました
今日は部活を休んで家で待機しておく様に伝えて下さい
授業は最後まで受けさせて大丈夫です」
しばらくして宙の担任から電話が掛かって来た
「昼休みにおじい様が亡くなられたことを
宙に伝えたのですが・・・号泣して
もうこれ以上授業を受けられる状態ではないので
さっき家に帰しました
宙はおじいちゃんっ子だったのですね」
宙や新は部活などで、なかなか実家へは行けず
大きくなってからはそんなに父と密接な関係では無かった
『宙が号泣』
日頃、自分の感情をあまり表には出さない宙
何だか不思議な気がした
葬儀社の車で、父を病院から葬儀場へ移動させた
母は運転手さんに自宅へ寄ってもらうように頼み
家へ着くと「ありがとうございます」と
運転手さんに頭を下げ、急いで車を降りた
『忘れ物かしら』
私は思った
数分後に母はたくさんの庭の花を
抱えて戻って来た
そしてその花々を父に持たせた
「お父さんは庭の花を見ながら
お酒を飲むのが好きだったのよ」
母は言う
何だか、じーんときた
高等小学校(現在の中学校?)しか出ていない父は
硝子工場で3交代で働いた
決して高給取りでは無かったが・・・
家が貧しい農家であった為
教師を志す五男叔父さんの大学費用を全額出してあげた
そして事業に失敗した四男叔父さんの
借金を肩代わりした
父は愚痴ひとつ言わずに家族の為に働き
そして念願のマイホームを手に入れた
それは父の誇りであった
頑張った証であった
その家が大好きだった父
最後まで家に居たかったに違いない
私とあかりは一旦家へ帰った
すると~宙は既に家に帰っていた
「宙大丈夫」
「あ~お母さん・・・
僕・・・おじいちゃんが死んだって聞いて
全然ピンと来なかったんだ
なのに涙がドバーッと溢れて来て
声をあげて泣いたんだ
自分でもわけが分かんないまま
脚の力が抜けて泣き崩れたんだよ
泣くつもりなんてなかったのに・・・
自分じゃ~ないみたいだった」
「もしかしたら、おじいちゃんが宙の近くに
来てたのかも知れないね」
実際、私もピンと来ていない
大好きな父が亡くなっても悲しいと言うより
葬儀の段取りで気が張っている
『私が母を支えなければ』
そんな使命感でいっぱいであった
~(200)へ続く~
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
☆まゆまゆ☆の名前でもうひとつブログ始めました(-^□^-)
『知ってる人は知っている♪』 こちら から
娘のブログには孫の心結(みゆ)ちゃん満載です
『あかりのおつま日記』 こちら から
娘の可愛いイラストブログです
『おつまあかりのハラペコ絵日記』 こちら から
覗いてみてね(^_-)-☆
人気ブログランキング参加中
↓クリックしてね( ´艸`)
☆お願~い☆